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4.久々の出陣


 さあ、街の外だ……しばらくしたら魔物が出るぞー。ウキウキ。使ってもらうなんていつ以来だろう。


 おっ?さっそく出たな……あー……スライムか……。でも群れだ。


『勇者くーん。とりあえず俺を抜いてー。敵が来たらちゃんと構えないとダメよー?』


「う、うん」

 と勇者くんは俺を構える。おおう……この感じ久々……。ドキドキするぅー。


『さて、勇者くん……スライムは剣で倒せると思うかね?』


「……スライムには斬撃は効かないよね……」


『はい!正解!……でもでも俺ってば不定形もぶった斬って倒せちゃうのー!だからほら、ガンガン斬っていこう!』


「え?……う、うん」

 とスライムに駆けていく勇者くん。


 そして俺でスライムをぶった斬った!うんうん、やれば出来る子!……まだちょっと覚束無いケド……。ふらついてやんの……。


『ほい!素晴らしいよ勇者くーん。次来るよー』


「うん!」

 と別のスライムへ駆けて斬りつける。割りと的確に一刀両断だ。筋は良いかな?


 魔道士のクラウスくんとヒーラーのハンナちゃんは傍観をしている。……俺の実力でも試しているな?


『勇者くん!横!横!』

 とスライムが横から攻撃してくる。


「えっ?うわっ!」

 と勇者くんは目をつぶってしまう。しかし勇者くんが傷付く事は無かったのである。俺の防御術だ。黒く光る障壁が出来る。


『勇者くーん。おめめ開けてちゃんと防御しないとダメよー?まあ、俺が付いてるから自動で防御はしてあげるけどさー』


「あ、ありがとう……アインザー」


『いえいえー。ほら次いるよー』


「うん」

 と他のスライムも順調に勇者くんはぶった斬った。上出来上出来。


『うん、もう敵はいないねー。お疲れ勇者くん』


「うん、アインザーもお疲れ様」

 だって……良い子だぁ……。


「そこそこ役には立つみたいだな……」

 と水を差すクラウスくん。


『そこそこじゃないー。すっごく役に立つのですーぅ』


「ふん……」


「まあまあクラウス……アインザーはちゃんとレオンを守ってくれたじゃない」


「依り代を守る為だろ」

 と素っ気ない。


『そんなに俺の事……嫌い?』


「そりゃそうだ。親友に取り憑きやがった魔剣を誰が好きになる」

 と刺々しい。……ぐすん。


『本当に悪いと思ってるけど、聖剣くんよりは本当に役に立つからー!』


「ふん……そうじゃなきゃ困る」


「まあまあ、クラウス……先へ行こうよ」


「そうだな」





 それからしばらくはスライムだとかウルフだとかボアだとかの雑魚が続いた。


 俺と勇者くんの敵じゃないねー。勇者くんの戦い方には不安もあるけど……。本当に駆け出しだなぁ。俺の防御術がよく発動する羽目になっちゃったよー。


 でもクラウスくんはかなり慣れているみたいだ。上手に魔術を操っている。てか強い。


 ハンナちゃんも神聖魔術とロッドでちゃんと戦えてるねー。


 うんうん、このパーティは大丈夫そうだ。


 そろそろ次の街じゃないかなぁ。日が暮れちゃうぜー。


 でも久々に使ってもらうのは楽しいなぁ。しかも使い手は勇者様!うへへ。まともな使い手なんて俺初めて……ぐすん。

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