宇宙の旅・湯浴み
「殿下、何か捕らえることが出来たみたいですね」
エリリが聞いてくる。
「巨大な蛇のようなものを捕まえてきた、あまりにも巨大な為、斬り分けてきた」
「それを食べるのですか?興味深いというか・・・・・・、殿下は何でも
食べようとしますから恐ろしいというか・・・・・・」
「食べるために命を奪ったのだからちゃんと食べてやらねばな」
「殿下、人食い虎を思い出します」
「ははは、ははは、あれの睾丸のスープは不味かった」
「上皇陛下も苦い薬を口に入れた時のような顔をしていらっしゃいましたね」
「それより外の風でベタベタなのだ、湯浴みをしたい」
「これは失礼いたしました」
チンアナコンダの返り血、仕留めた相手の返り血を浴びるほどどんくさくはない。
それが噴水のように血を出しながら、もがき苦しむ胴体が相手でも。
しかし、外の潮風は肌をベタベタにし乾き肌には軽く塩の結晶が出来ていた。
龍之介と春は一緒にシャワー室に入った。
一緒に・・・・・・シャワーを・・・・・・
若返った二人が一緒に。
宇宙船内の水は循環濾過式。
濾過装置は優秀でシャワーに使った水でも飲めるくらいに濾過されていた。
その為、気にすることなく贅沢に使えることが出来た。
シャワーを浴びて出てくる二人。
いろいろとすっきりした顔をして出てきた。いろいろ・・・・・・
シャワーだけでこんなに肌が艶々するのか?って思えるような肌艶になって。
司録とエリリはその顔をうらやましそうに見ていた。




