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敗者の街 ― Requiem to the past ― ※旧版  作者: Roderick Anderson (訳:淡月悠生)
第2章 Create for Blood
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33. 調査

「えーと、とりあえずSang(サン)って絵描きについて……」


素性を明かさない芸術家はざらにいる。

Sangも、その1人だ。

現代アーティストの中では知られていないわけでもないが、そもそも現代アートに興味を示す一般人自体そこまでいない。

立体や映像を使わず、シュールレアリスム的でもポップアート的でもなく古典的な画法からのアプローチってのは、まあ、現代アーティストの中ではそこそこ珍しい。だからこそ、ボルタンスキーやクサマなどに比べるとインパクトが薄いんだろう。


「死体遺棄……?」


ネット検索で、とある記事がヒットした。フランス語だから読めないが、翻訳機能で何とかする。

廃屋で見つかった、首と四肢を切断された死体の記事。まあ要するに、胴体と服だけが残った死体ということになる。

で、部屋の壁際に血で「Sang」のサインがあった……と。


「まあ……立体彫刻かなにかしてたら疑われたろうけどな」


当然、警察は偽造として扱ったらしい。筆跡がよく似ていても、似せることぐらいはできるし、壁に書いたとなると尚更だ。


「で……死体の身元は……」


Camille-Chrétien Barbier(37)


…………思考が止まった。

慌ててロバートに電話を……しようとして、向こうからかかってきた。


「ロッド兄さん、カミーユの首が取れたんだけど……ど、どうしたらいいかな……?」


……そんなの俺が聞きてぇよ……。

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