表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
敗者の街 ― Requiem to the past ― ※旧版  作者: Roderick Anderson (訳:淡月悠生)
序章 迷い蛾
18/83

18. ある罪人の記憶

title: a certain sinner’s memory

from:I

2016/7/5

本当に、俺じゃなかったんだ。


「記憶が無いんですよね?」


確かに混乱はしたが、銃を手にしたはずがなかった。


「責任能力はなかったと思われます」


殺していない。俺じゃない。


「お前は悪くねぇよ」


俺じゃないと、言ってるじゃないですか。


「じゃあ、あの場に他に誰がいたんですか?最初に駆けつけた警官以外は死んでいたんですよ?」


そんなはずがない。俺が殺したわけがない。

……俺じゃないんだ。本当に。


いつからか、俺が殺した気がしてきても、否定し続けた。

周りは信じなかった。名前が、外見が目立つからか、ただ単に呼びやすいからか、噂はすぐ広まった。


そして、あの日、俺は




「何があったの?」あの辛苦を、


……俺を、殺したのは誰だ?


「……どうかした?」あの屈辱を、あの無念を、


俺は、確か何度も奴らを殺して……殺される度に……待て、今日は何年の何月だ?


「え、2016年の7月……」あの孤独を、

あの悔恨を、


……7月?8月すらまだなのか?


「混乱してきたのかな、落ち着いて」

あの絶望を、

忘れるな


違う、そうじゃない。……そうじゃない!

俺は、あの日……


──忘れるな


誰に、殺された?




この憎しみを、忘れるな

【HN:Rod】 投稿日時9/21 20:42


また、これ系統のメールが来ました。

えーと、確か2016年の夏ってまだですよね……?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ