以降のあらすじ
すいません。ハッピーエンドにしたかったんですが、バッドエンドしか思いつきませんでした。そして、それをうまく表現できない非才をお笑いください。
俺と父上は、その後マイスナー公爵領に向かった。その途中、補給に立ち寄った村に魔物をトレインしてきた冒険者が近づいてきたため、護衛の騎士と一緒に俺も討伐に出た。そして、トレインされた魔物のほとんどを俺が倒したため、父上から候国軍に入るように言われた。ただ、月の半分は冒険者活動をしてもいい、とも言われたが。
マイスナー公爵家令嬢との顔合わせも終わり、翌年結婚した。
その後、皇帝からの候国軍への出撃要請や他国からのちょっかいもあったが、概ね平和な日が続き子供も得た。
そして、嫁が孫の顔を見せにマイスナー公爵領み行っているとき、魔物の大氾濫が起きた。公爵領軍は領の半ばまで侵攻を許したが撃退に侵攻した。公都を拠点としていた冒険者も迎撃戦に多数参加したらしい。しかし、嫁はその迎撃戦で討ち漏らした魔物に殺された。子供も一緒にだ。
悲嘆にくれた俺は、全ての才能を開放し魔物を殺して回った。そう、周りの被害を考えずに、だ。
その結果、父上や皇帝から討伐命令が発せられた。騎士や軍の部隊、冒険者、果ては暗殺者まで来たが我を忘れ、力に溺れた俺は既に精神が崩壊し、目の前にある物や人に力をふるっていた。
そして、正気を取り戻したときには候国も帝国も、そして隣国さえも滅ぼしていた。正気を取り戻したとはいえ、精神の不均衡状態にあった俺は、自分で自分に対しての嫌悪感に取りつかれ、自殺に逃げようとした。しかし、刀で首をはねようと、心臓を突こうにも死ねず、さらに精神を疲弊していった。
そんな時、転生神と管理神が現れた。管理神は一言、
「今回の生贄は君なんだね」
と、憐れむような目を向けた。話を聞いてみると、管理神は俺と同じようにこの世界に連れてこられ、同じような絶望を味わされた。といった。これは天照大御神の暇つぶしで俺たちとこの世界はその玩具と説明された。俺は転生神に真偽を確認したが、それは正しい認識だ、と言われた。新たな絶望と怒りに襲われた俺は転生神に切りかかったが、刀を振り切ることが出来なかった。
「天照大御神の涯ての端末とはいえ、お主やその刀などの力など聞かぬわ。」
転生神は扇を掲げると俺に向かって軽く扇ぐ。その瞬間、刀は崩れ俺の着けていた鎧も消滅した。
「授けた才は残してやった。その才に怯え生きてゆくがいい。」
転生神、いや天照大御神の端末は嫣然と笑いながら空気に溶けるように消えていった。
「君は自殺できないよ、天照大御神様の加護があるからね。それから君は人前に出ない方がいい。候国や帝国を滅ぼした犯罪者、或いは英雄として顔が知れ渡っているから。どこかに隠棲して自然に死ぬのを待つんだ。」
管理神が慰めるように肩をたたく。
俺はどこで間違えたんだろう。別にラノベの勇者になりたかったわけではないのに。
この話はここで打ち切りますが、時間をおいてまたなにか書けたらいいな、と思います。これまで読んで下さった方々は有難うございました。本当はバッドエンドでも、もっと酷い終わり方になるんですが中途半端に終わらせます。




