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蒼い海を飛ぶ影
試し書きなう。
セイクリッド大陸の北東にある、小さな港村。
そこは、旅人も殆ど訪れないほどの陸の外れにあったが、村民たちは何とか、漁業で自給自足を行って暮らしていた。
その村に、一人の少年がいた。
名を、ランドというー。
「おーいランド! 朝から薪割りかぁ?」
村の中心部から歩いてきた、声の主の方にランドは顔を向けた。
肩の下で簡潔に結んだ黒髪をかきあげつつ、息を整えて額の汗を拭う。
そして、近づいてきた青年に頭を下げた。
「ライヴさん、おはようございます」