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魔法学園の補欠合格者、不遇職召喚士でも【インスタント魔法】で無双し最強を目指す  作者: 椿紅颯
第五章

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第31話『起きている展開を予想しつつ急行』

 きっと、僕の想像通りになっているだろう。


 まずあの男と2人が対面し、話を聞かれたくないからと校舎から離れる。

 なんせ、彼が現れるときはいつも周りに人が居ない状況であり、取り巻きを引き連れている最中は踏み込んだ話題を出していなかった。

 ということは、さすがに自分の立場が危ぶまれる、もしくは周りに悟られることは避けないのだと思う。


 そして場所を変え森の中に入ったならば、彼女たちがすぐに話題を切り出す。

 男は冷静になるよう促すだろうが、お嬢様方は静かなる怒りを抱えたまま取り合わないだろう。

 どうしてそうなることを予測できなかったのか、と言いたいけど、少しは予想していたから技術はあっても首や顔を狙わなかったのだと思う。


「――【聖なる癒し】」


 僕も僕で、油断していた事実は否めない。

 魔法を召喚でき、最大限の威力にすることができるのだから光魔法の回復だって使える。

 いや、自身の耐久力を過信していた失態でしかないな。


 さて、追い詰められた――と思わせて、彼が披露していた剣の技術は2人が言っていた通りに優秀なものだった。

 明確な悪意が込められ殺意までも加えられていたとはいえ、反応できるものではなかった。

 僕の技術がお粗末だから、という話はその通りだけど、防御すらままならないのは実力差がありすぎたからだ。


 だから彼は自信満々に2対1の決闘を受け入れたが、さすがに人数差と覚悟が決まっている2人に押し負けるだろう。

 結果、命乞いをするかたちになるだろうが……もしも本物の【アーティファクト】を所有してるのなら、ここからが彼にとっての本番になるはず。


「――【加速の補助】」


 外に出てすぐ、風魔法の移動補助を発動。

 スレンには悪いことをしたと思っている。

 でもまさか時間がなかったとはいえ、「自身はないけどできるようになった」なんて返ってくるとは思っていなかった。

 元々練習していた内容の応用だったからコツを掴むのが速かったのだろうが、やはりそれらは努力の賜物であり、本人の素質なのだろう。

 本当にこの学園は、まだまだ未知数な顔を持ちすぎている。


「――」


 それにしても彼のことだ。

 油断させて時間を稼ぎ、【アーティファクト】を発動させる――という姑息な真似をして不意の一撃を与え、回避するために仰け反ったり転倒した2人を嘲笑するはずだ。

「あーっはっはっはっ。愉快愉快!」、なんて声高らかに逆転した喜びを表現し、醜くも満面の笑みで優越感に浸っている姿が容易に想像できてしまうな。


 そこからは、引き下がるはずがない2人は魔法で応戦して辺りは木々が斬れたり地面が抉れたりすることになる。

 【アーティファクト】がどれほどの力を発揮するかはわからないけど、彼の実力が加算されるなら本当に未知数だ。

 あれほどの剣技は才能だけではないし、名家というからには魔法の才もあるだろうし……だからリーゼの婚約候補者になることができたのだろうし。


 あまり認めたくはないけど、性格が捻じ曲がっていなければ整った容姿も相まって引く手数多だったろうに。


「はぁ……はっ――【痕跡の追従者】」


 駆ける最中、闇魔法の魔力痕跡を使用して辿ることが可能にする。

 空中に漂う学園長とスレンの魔力残滓である全身の影みたいな姿身を追う。


 これが意味を成しているのは、スレンが本当に移動補助の魔法を使えるようになったからだ。

 本当に凄いよ。


「随分と離れた所まで行ったな」


 3人で話をしながら移動……なんてするはずはないだろうし、継続的な戦闘を行った結果なのだろう。

 もしも懸念が杞憂に終わらなかったら、逆に好都合ではあるし、戦闘が激化すればそれだけ漂う魔力量が減る。

 そうなれば、僕が発動する魔法の威力を弱めることができるから、被害を少しでも抑えることができると思う。


 たぶん、ここから一歩あたりの幅が大きくなっているから学園長の道案内はここまでだったのだろう。


「一直線なら、速度を上げられるなっ――!」


 しかしあの男のことだ、優越感に浸るため加減をして魔法を扱うはず。

 魔剣士のリーゼだけだったら危険だったけど、魔騎士であるアリシアが防御面を補えば攻守一体で戦える。

 それに命を奪うことまでは考えていないだろうし、力で屈服させるのが目的であり、絶望感を抱かせて反抗できないようにするのが最終目的だろう。


 だけど、出会って間もない僕でもわかっている。


 アリシアの『揺らがず譲らず引かず精神』は、誰かに媚び諂うことのない騎士道という名の魂を折ることは無理だ。


 リーゼも最近は落ち込んでいたりしたけど、初めて会ったときの彼女は『意地と誇りと自信』を感じさせる芯の強さを折ることはできないだろう。

 ましてや、今の彼女は迷いを捨てて自分の道を歩もうと――いや、歩み始めているのだから、婚約候補者程度が行く手を阻む障害にはならない。


「――もったいない」


 2人共、今頃めちゃくちゃかっこいい戦いを繰り広げているんだろうな。

 紅の剣で炎を刃のように飛ばしたり、飛んでくる敵の攻撃を蒼白い盾で豪快に防いだり。

 リーゼとアリシア、最初は嫌煙の仲かと思ったけど互いに高め合い称え合う友達だし、炎と水魔法が合わさる光景はとても綺麗だろう。


 ――だけど残酷にも、【アーティファクト】という代物は気力や技術でどうにかなることはない。

 機転を利かせられるアリシアが模索し、研ぎ澄まされた連携力をもってしても――2人は時間を稼ぐ……いや、一方的な展開から抜け出すことは不可能だ。


 そして今頃はスレンも到着し、退避を促されているはず。

 でもたぶん聞く耳を持たず立ち向かい続けるんだろう。

 結果、更なる危機的状況に陥り――。


「まだよ!」

「騎士の誇りに懸けて、絶対に引かない!」


 ほらね。


「もっと痛い目を見ないとわからないようだなぁ!」

「――さすがに、頑張りすぎだと思うよ」

「なっ!?」


 片膝を突きながらでも盾で攻撃を防ごうとしていたアリシアの前に入り込み、黒い楕円形の魔力障壁で魔法攻撃を弾き飛ばす。


「ど、どうしてここに!?」

ここまで読み進めていただき、本当にありがとうございます!


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