二話
これは今までの私の体ではないけど、今の私の体なのだ。多分、これが夢じゃなけれは。
あっ、夢だわ。そうだよね、なんかリアリティがあるけど、夢だ!
小説を読み過ぎて、ついに夢にまでなったか。
ここが夢の中なら、しばらくすれば目が覚めるだろう。こんなに意識がはっきりしている夢なんて見たことないなぁ。
まあいいや、寝よう。ちょうど、眠くなってきたことだしね…
「ふああ」
誰の声?聞いたことのない声だ。
まさか私の声?それにしては、高くて子供みたいな声だ。まぶたを開けると、既視感のある部屋だった。
私の部屋じゃないけれど、なんか見たことが…
あっ、ここはさっきの夢で見た部屋じゃん!
まだ夢が続いているのかな。もう終わって欲しいんだけど。ほんとに。
まさかね、まさかぁ。そんな事あるわけないよね。
終わらないんですがぁ!マジですか、ガチだこれ!
やっぱり転生だよ!いや、憑依かもしれないけれど。欲を言えば、大人になってから転生したかったな。現代知識チートは難しそう。
私がそんな事を考えているとき、ドアが開いた。中に入ってきたのは、メイドさんだった。
「l*@grelΔdk¢ vhs¢Δg」
なんて言いました?私、外国語苦手なんですが。今から言葉を理解しなければならないことにげんなりする。
メイドさんは、乳母さんだった。
恥ずかしかったな。早く離乳食をたべたいです。
はあ、気を取り直して今後のことを考えますか。まず、何をしようかな。部屋やさっきの乳母さんのことを鑑みるに、裕福な家庭であるということは間違いないだろう。
今はどこにいるのか、この世界が前世と同じなのか、知りたいことがたくさんある。まずは定番の情報収集からやっていこう。