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神の花嫁ー運命の時ー  作者: 和路(わんじ)
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神の花嫁ー運命の時ー

どれだけ立ち尽くし涙していただろうか?

急に美巫の頭の中に声のメッセージが届いて来た。

「なんじらの、絆・互いを想う心に感銘した。そなたは神の復活を心から

願うか?」

「えっ復活って、楓月の尊様をですか?」

「そうだ・・・。本来なら転生すれば、そなたとの縁は消滅しておるし又

記憶も残らぬが、今回は異例の事となるが、即刻の転生を許す事とする」

「そして、改めてそなたとの縁を結び記憶もそのままに、そなたの新たな

ツイン・レイとなる事を認めよう」

「復活を願うか?」

「そんなの決まってます!是非お願いします!」

「了解した・・・」

「月森美巫のツイン・レイとして即刻の転生を命じる!転生せよ!」

「美巫よ、そなたは神を迎えに行ってくれるか?」

「もちろんです!」

「では、この先を抜けると泉の池がある。そこに浮かぶ球体に呼びかけよ」

「そなたの名前を告げたら、転生のための神の新しい名を呼ぶが良い」

「そなたの美しさにちなんで、華夜月の(はなやつきのみこと)とする」

「分かりました」

「あの、私の頭の中に語りかけて来る貴方は誰ですか?」

「我は宇宙の時空を司る全ての者の管理者の天の意志と呼ばれる者だ」

「天の意志?」

「そうだ・・・。全てを司る管理者だ」

「さあ、行くが良い・・・」

「はっはい」

美巫の返事以降、その天の意志の声は聞こえなくなった。

美巫は言われた通り、進んで行くと泉の池が見えて来た。

その泉の池の上に大きな球体が浮いていて、球体の中には人が両膝を抱え

座っている様な影が映り見えていた。

「わっ私は月森美巫です」

「華夜月の尊様、聞こえますか?どうか目覚めて下さいませ!」

その声に球体の中の人影はみるみるちゃんとした人の姿になっていった。

そして球体が割れて中から、綺麗な銀髪の楓月の尊が、改めて華夜月の尊

として、その姿を現した。

ゆっくりと目が開かれ、月森美巫と囁く様に呟くと口元が笑った。

姿形は全く同じで、ただ名前が変わっただけと言っても良いぐらいに何も

変わっていない姿であった。

「華夜月の尊様、私の事を覚えていてくれていますか?」

「ああ、覚えている・・・。忘れられない大切で愛しい人よ・・・」

そう言うと、そっと美巫の前に降り立った。

「良かった・・・。本当に生き返ってくれて・・・良かった・・・」

「覚えてくれていて、嬉しい・・・」

そう言うと、美巫は感極まって涙が又溢れ出した。

「すまなかった・・・。心配をさせてしまったな・・・」

「もう泣かないでくれ・・・。これから又、美巫のツイン・レイとして

側にいる事が出来るのだから・・・」

「新たにツイン・レイとして縁を結ぶ事になるから、そなたにもう一度

幸を送る事が出来る」

美巫は、もう居た堪れず、華夜月の尊に抱きついた。

「もう、どこにも行かないで・・・。側にいて・・・」

「好き・・・。大好き・・・。愛してます・・・」

「それは・・・本心なのだな・・・。嬉しいよ、ありがとう」

そう言って、本当に大切な者を扱うが如く美巫の事を強く抱きしめた。

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