神の花嫁ー運命の時ー
次の日の朝、目が覚めた美巫は驚く事となった。
視えざるものが視える様になっている為、自分の周りに沢山の知らない
存在がいて、おまけに天井付近には、数匹の龍が旋回していた。
「えっなっ何?何が起こったの?」
「私・・・。まだ夢を見ているのかしら?」
「いや、夢では無い」
「華夜月の尊様?一体どうゆう事なのですか?」
「では、改めて紹介しよう」
「まずは美巫を守護している神である、太陽神の光陽神」
「そして同じく守護神の月神である月凰神」
「続いて、守護人である風花(風花)に碧伯」
「そして守護龍達だ」
華夜月の尊から紹介をされた美巫であったが、あまりの展開に状況に驚き
しばらく放心状態となった。
「大丈夫か美巫?」
「華夜月の尊よ、仕方が無い事だ。我らの事は記憶に無く、そして何より
急に目が覚めたら、現れていたのだから・・・」
気付かう様に、光陽神が声を上げた。
「ここはやはり我が主にきちんと説明と自己紹介をするべきだな」
続いて、月凰神が声を上げた。
華夜月の尊も、その言葉を聞いて、一から説明する事にした。
「美巫よ、彼らは元々前世からの縁で繋がれた者達なのだ・・・」
「しかし、今世へ転生をする時、人が持っているべき環状時計をそなたは
わざと手放して転生した為に、彼らはそなたを見失い守護に付けなかったのだ」
「しかし昨夜、その環状時計がそなたに戻った為に、やっと元の状態に戻った」
「どうして私はその環状時計を手離したのかしら?」
「それも昨夜確認したが、そなたは前世での功績で環状時計が普通の人よりも
よりランクアップした物になったが、転生時に謙虚さから手離してしまったのだ」
「だから、ずっと人よりも苦しんで来た。私もツインレイの制約があり手が出せず
見守る事しか出来なかったから、やっと理由が分かった所なのだ」
「そうだったの・・・。私自身前世の記憶は思い出せないから、目が覚めて本当に
何が起こったんだろうって、驚いてしまったわ」
「前世の記憶は、美巫が天の神界へ戻れば自然に思い出すだろう」
「美巫は自分の名前がどうして美巫か、考えた事はあるか?」
「そうね、深く無いわ。きっと両親が幸せを願って付けてくれたと思っていたから」
「名前だけで言うと、美巫は前世でその名前の通り、巫女であった事が多いのだ」
「だから、人より多くの守護の者達が付いているのだ」
「そう言われると納得するわ・・・。小さい頃から私って一人浮いている感じで
いつも他の子達みたいに馴染めなくて、この世界が自分のいるべき場所じゃないと
よく、神社に逃げ込んでいたの」
「神社にいると本当にほっとして安心出来たから・・・」
「そして、よく神社で泣いていたな・・・」
「華夜月の尊様、知っていたのですね・・・」