〜プロローグ〜
初投稿、初小説!全然慣れてないです!笑
ですが、自分が作った小説をたくさんの人に見てもらえたら幸いです汗
ぜひ最後までご覧ください!
――生きて。私の分まで。
ありが…とう。
「どうして」
焼け落ちた家で。
凍てついた心で。
少年の英雄談が、始まる。
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「母さん、今日の夜飯は?」
毎度定番の一言を母に言う。
「肉じゃがよー」
「そう」
毎度定番の返事を母に言う。
「ちょいコンビニ行ってくるわ」
「はーい夜ご飯までには帰って来なさいね。」
律輝は返事はせず、コンビニへ向かった。
律輝の家からコンビニまで徒歩30秒もかからない。
いつもの入店音を聞き、さっさと
コーラを手に取り、レジにおく。
「あと、バター醤油チキンを一つ」
「ありがとうございます!」
定員は手際よくチキンをとり、袋に詰めた。
律輝は支払いを済ませ外に出る。
「けむっ」
「おい、みんな逃げろぉー」
誰かの声がした。
なぜみんな慌てている?
なぜこんなに煙い?
「うちじゃないだろうな」
最悪の事態を想像してしまった。
そんな最悪の事態を想像した自分を憎んで。
うちではないと、律輝は確信して――
否、ただそれは不安を隠してるだけであって。
それを自覚していて。
律輝の家はコンビニの三つ隣だ。
十分にあり得る。だがありえないと否定する自分がいる。
動揺しながら通りを出て右を向く。ただ無心に走って。
「あ」
身体中が崩れ落ちた。
家は見事に焼け落ちている。
誰がこんな酷いことを?
「嘘だ嘘だ嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘」
狂人のように叫んで、走って、必死に走って家へ。
「みーつけたー!」
声がした。
焦りをほぐす、ふざけた声が。
「誰だお前」
苛立ちで正気を保てていない律輝
それに対してその男は――
「やっと見つけた。探すの苦労したんだよね。家燃やせば出てくると思ったんだけどねー、マナの無駄遣いしたわーははは」
こんな男はどうでもいい。まずは隣のお母さんの生死確認が最優先で。
――生きて。私の分まで。
母の言葉で、頭が真っ白になって、
ありが…とう。
「どうして」
【どうして】この単語をいうのが精一杯で。
「おれを殺したいんだよね。なら、ついてこいよ。
異世界へ。」
焼け落ちた家で。
凍てついた心で。
少年の英雄談が、始まる。
最後まで読んでくださり誠にありがとうございます。
まぁプロローグなんでめちゃくちゃ短いんですけどね、よかったら次を楽しみにしていてください!