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序章 ~転生3~

2話の題名を変えました。


忙しく急いで書いてしまったのでおかしな点があると思いますがご了承ください。また、指摘して下さると有難いです。


――転生の義だよ――



「……え?」


俺は戸惑った。転生?なんだそれ

本当に言葉通り転生…生まれ変われるの…か?

混乱する。叫びたくなる。

この嬉しさは表現出来ない。

また俺はあんな場所に行けるのかと思うと涙が溢れてくる。

そして、俺は確認するように確信を持てるように質問をした。


「本当に…本当にっ!生まれ変われるのか…?」


『本当だよ。君は生まれ変わるんだよ…またね』


「また?またってなんだ?俺は生まれ変わったことなんて経験した事ないけど…?」


俺は怖かった

その、“また“という言葉を否定しきれなかった。

絶対にそんな事ありえないと言えなかった


『知りたいかい?やめた方がいいよ?聞いてしまったら多分、君は壊れてしまうかもしれない』


知りたい。その言葉の意味を。

ずっと気になっていた。気になっていたけど聞けずにいた。

本能的にダメだと言われているような感覚があったからだ。

でも、知りたい。とても大切な記憶な気がするんだ

俺の心ともいえるところが知りたがっている。しかし、本能はダメだと、拒んでいる。

その矛盾が俺を乱していく


俺は、大きく息を吸って心を落ち着ける

覚悟を決めるんだ…

そこで、俺の本能が野生の勘とでも言うのか、そんなものが

けたたましく警告を発しているように鼓動が高鳴り息が荒くなってゆく


「ふぅ…よし。聞かせて…くれ。頼む。知らないといけない気がするんだ。頼む…」


『分かった。まったく…君がそんな顔をするとは思わなかったよ?』


「すまない。なんでこんなになってるのか自分でも不思議なんだ」


『それは多分…君の心が必死に記憶を守ってきたからだよ。って、そろそろ君が知りたがっていることを話そうとするか。でも、しつこいようだけどもう一度聞くよ。君の記憶は膨大なんだ、言葉では形容しがたいような事もその記憶には詰まっている。本当にそれでも聞くかい?』


「あぁ、覚悟はできてる。」


『いい目だ。じゃあ、心して聞いてくれ。君の過去を……』






「があああぁぁぁあああああああぁあああぁあ!!!!」


俺は死んだ方がいいと思えるくらいの思いをした。

でも俺は聞いた。全身が引き裂かれる思いをしても、意識が飛びそうになり、髪がストレスで真白になっても、俺は聞き続けた。

その身を削ってでも聞いた話はこうだった。






俺には、大好きな人がいた。


その日は俺たちの結婚式だった。その日は俺たち二人にとってかけがえのない大切な思い出になるはずだった。でも俺たちの前に『死』は突如として現れた。

 そして、その『死』は俺たちの方を向き言葉を発した。


『”そこの女…やはりお前はいいな。ずっと待っていたかいがあったぞ…”』


『死』は彼女を狙っているのか…?何故…?

その疑問が頭を過ぎったが恐怖で体が言うことを聞かなくなっていた

しかし、俺は震える体に力を入れ何とか立っていた。意識が飛びそうになる。

周りを見るとすべての人が倒れていた。

そしてとっさに隣にいた彼女を見つめた。彼女も俺を見ていた。涙を流しながら、微笑みながら俺を見ていた。俺は固まった彼女の微笑みを見た瞬間に何かが崩れ落ちていくような気がした。

今までありがとうと言われている気がしたから。すべてを諦めたそんな表情だったから。

何故、彼女があの『死』にまるで驚いていない微笑みを俺に向けていたのかは分からない。いや、彼女はいつか自分はこうなると分かっていたのかもしれない。


だが、あの化け物に俺の大切な者を奪われてたまるか

たとえ命を落としたとしても渡さない


そう思った時自然と体が彼女の前へと動いていた。


「なん…で?なんで助けるの…?」


「どうして君があんな顔をしたかは俺には分からない。けど、君が悲しそうな目をしてたから。それ以上に助ける理由が必要か?」


そして『死』が口を開いた。


『“クハハハハ!滑稽だな!“』


その笑い声で世界が揺れている。そう錯覚してしまいそうな程に凄かった。

“化け物“と思った瞬間、奮い立った心が挫けそうになる。


「彼を馬鹿にしないで!」


彼女が叫ぶ。


『“ほう?我に歯向かうのか?……』


―――― “消すぞ“ ――――


その言葉と共に殺意が吹き荒れる。

殺意だけで人を簡単に殺せる。

言葉だけで殺される。

そんな事を思ってしまう。いや、きっとそれが出来てしまうのだろう。


怖い……怖い…怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!


死にたくない…!

そんな中でも彼女は力強く言葉を発した。


「彼は助けて!お願いします…!私はどうなってもいいから!」


彼女の言葉で俺は我に返った。


俺は何をやってんだ…。しっかりしろ!

そう、自分に喝を入れる。


「――絶対に救ってみせる――」



そう心に誓う。

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