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プロローグ
昔、大陸に覇を唱えた帝国があった。その力はとどまるところを知らず、数多くの有能な魔術師を雇い入れていた。その帝国の目的は、勢力拡大のために魔物により強力な力を持たせようとしたのだ。
本来世界には知能を持たない魔物しか存在しなかった。その帝国のある魔術師が実験に失敗し、それは 魔物から知性を持つ魔族に変化してしまった。魔族は魔術師を殺し、行方を眩ました。帝国はその事実を闇に葬り、その事実が表に出ることはなかった。しかし、それは魔族が着実に力をつけてしまうということでもあった。
--それから数百年後、魔族は世界中の国のありとあらゆる職業、身分に潜むようになった。魔族を倒すために結社がつくられたが、もはやその力を持ってしても魔物をそして魔族を討ち滅ぼすことは不可能だった。誰もが信じられなくなっていた。隣人、友人、家族までも。誰もがいつか人間は魔族に敗北するのだろうと思っていた。
そして始まる。異世界から召喚された少年と魔族の闘いが。