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白菊のしらべ  作者: 柊 さつき
10/20

変化2

それから数日後、暁は怪我をして帰ってきた。

「ただいま」

「暁⁉︎どうしたの?」

「大丈夫。かすり傷だから」

この日、彰と雪花はそれぞれの用事で外出していて、白菊が留守番、暁は買い出しに出ていた。

「売られたケンカを倍にして返してきだ」

暁は涼しい顔をして言うが、今にも泣き出しそうな白菊の頭をなで、大丈夫だと言うのが精一杯だった。

「とりあえず、着替えてくる」

「うん……」

何か言いたそうな白菊に、暁はそう言って出ていった。白菊は気を落ち着かせようと笛を吹く。しばらくすると外でヒカルが鳴く。竜が帰ってきた。ヒカルは竜の帰り道の途中まで迎えに行っていたらしい。

「ただいま。バカ菊」

「おかえり。ヒカルもご苦労様」

「ワン」

尻尾をパタパタと振り、白菊にすり寄るヒカル。

「なんだよ。大人しいじゃん」

「そう?」

いつもなら、ケンカになるのだが、今日はいつもと違う。

「何かあったのか?」

あの時と同じ雰囲気の白菊を、竜は心配になる。

「暁が……」

「おかえり。竜」

「ただいま」

着替えを終えた暁が、戻ってきた。

「暁。顔の傷、どうした?」

「ケンカを売られてね」

「はぁ⁉︎」

驚く竜に、暁はヘラリと笑う。

「ねぇ、暁」

「ん?」

「最近、元気ないけど大丈夫?」

藍色の瞳は、一瞬驚くが、次にはフッと笑う。

「そんなことないよ」

「嘘つき。そりゃ、人には話せないことの一つや二つはあるだろうし、無理に話せと言わなけど、心配なの」

白菊は、真っ直ぐに暁を見る。

参ったなと、暁は内心思う。この子は、人をよく見ている。

「白菊。ありがとう」

「無理しないでね?」

暁は笑ってみせるが、白菊の表情は晴れない。

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