第2話
だれかが廊下を走ってきた。
「うわぁぁぁ!転校初日から遅刻だぁぁぁ!」
どうやら転校生らしい。隣のクラスのようだ。勢いよく扉を開いた音がした。
バァーン!
「あれ?誰も居ない!なんだ!?神隠しか!?」
どうやらコイツは『バカ』らしい。関わりたくないなぁ。
「ここはどうだ!?あ、誰か居た!」
うわ…絡んできたよ。
「なあ!」
「なによ…」
「みんなどこに行ったのか教えてくれないか?」
「…体育か―」
「あ!そっか!体育館か!Thank you!」
「あ…」
なんなの、アイツ。人の話途中でさえぎるなんて…。あれ?なんか体が熱い…?うそ…なんで私の心臓バクバクしてるの!?なんで!?本当に分かんない!私はあんなバカみたいなヤツに恋したの!?確かに理想に合うけどさぁ。よりによってあんなヤツだったとは…(泣)と、そこへ
「あ、お前何やってんだよ。早く体育館行け!」
出ました。生活指導のS先生。
「え…?途中で入っても大丈夫なんですか?」
「ダメな訳ないでしょ。ほら、早く」
少し緊張しながら移動する。
「今日、体育館に集めた理由って転校生のことですか?」
「あれ。バレた?お楽しみにしたかったのにな~」
やっぱりあいつだ…。できれば参加したくないなぁ。
そんなこんなでバカの歓迎会らしきものが終わった。あいつ…。壇上ではしっかり喋りやがって…
おまけにルックスいいから、そこらじゅうで「カッコイイ」だの「ファンクラブ作ろうかな❤」だの騒いでいる。では、壇上で彼が語ったことを簡単にまとめてみよう。
「みなさん、こんにちは!今回この中学校に転校してきました、鏡音レンと申します。好きなスポーツは陸上です。特に短距離には自信があります。好きな教科は理科です。学年は2年です。よろしくお願いします。」
名前は「レン」というらしい。…完全にイイ子ぶっている。しかも部活が同じ…そのうえ得意(好き)な教科まで同じとは…。なにか運命的なものを感じるのは私だけだろうか?
お読みいただきありがとうございます。
まだまだ新米ですが、頑張っていこうと思います。
さて、次作の投稿予定ですが、8月下旬を予定しております。
お楽しみに!