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プロローグ

これは、無色ヒロインという話と対になっております。

こちらが先となっておりますが、興味がありましたら無色ヒロインも読んで下さると光栄です。

URM→ http://ncode.syosetu.com/n1186bn/

ヒーローってかっこいいよな。

弱いものを守って、悪い奴を倒すんだ。

かっこいいよな。

憧れる。俺には無理だもん。たぶん、結構大勢の奴が無理なんじゃないかな。

でもさ、やっぱりかっこいいよな。

尊敬する。

俺も弱いものを守って、悪い奴を倒したいね。


そう思ってる。


それは今も変わらないし、だから俺の行動は自然で、とってもつじつまの合ったものなんだけど。

何で俺の親は泣いてるんだろうなぁ。

何で俺の友人は泣いてるんだろうなぁ。

何で俺のあいつは泣いてるんだろうなぁ。

分かんないや。

俺、悪い奴は倒せなかったけど、弱いものは守ったんだぞ。

「偉かったねぇ、俊。偉かったねぇ・・・。」

お婆ちゃんはやっぱりわかってるなぁ。俺、偉かったろ?だってヒーローだもんな。偉いはずだぜ。


「死んでまでお友達守って、偉かったねぇ。」


だろ?

俺、偉いだろ。

だってよ、あいつが死んだら俺生きてる意味ねぇし。

よくいるだろ?いっつも悪い奴に捕まっちまう女の子。

それが、あいつなんだよ。

だから俺が守るのは当たり前だよ。

みんな何考えているのやら。

ヒーローが女の子を守るのは当たり前と同じことで、俺があいつを守るのは当たり前なんだよ。


俺からしたら、あいつが死んだら世界意味ねぇんだから。

俺は、あいつの居ない世界に意味なんて見いだせねぇから。

俺が死んでも、こうして俺はあいつを見ることが出来るから。

俺が死んだってわけ。

分かり易いだろ?

だからもう泣くなよ・・・。


俺、お前の涙が見たくて助けたんじゃないんだぜ?

なぁ、顔を上げろよ。俺はお前の笑顔が守りたくて車の前に飛び出したんだぜ?


だからよ、笑ってくれよ。

いつもみたいに「俊」って呼びながら。

なんで黙ってずっと泣いてんだ?笑えよ、なぁ・・・。


死んだ意味ねーじゃんか。

俺の推定年齢 9歳

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