なんで見え方が違うんだろう?
放課後。
教室。
窓の外。
空。
夕焼け。
クラスメイトF
「今日の空きれい」
クラスメイトG
「明日雨じゃね?」
クラスメイトH
「もう夕方じゃん。腹減ったー」
早瀬
「……」
水城
「何?」
早瀬
「同じ空だぞ」
水城
「うん」
早瀬
「なんで全員違うこと言う」
少し間。
水城
「見てるものが違う」
早瀬
「空だろ」
水城
「空を見てる」
少し間。
水城
「でも、考えてることは違う」
早瀬
「……ふーん」
ーーー
帰り道。
踏切。
遮断機。
下りる。
カン、カン、カン──。
小学生。
音に合わせて。
ぴょん、ぴょん、踊ってる。
会社員。
腕時計、ちらり。
犬。
草むら、夢中で匂いを嗅ぐ。
飼い主、しゃがんでいる。
小さな花、眺めてる。
早瀬、見てる。
早瀬
「……」
水城
「何?」
早瀬
「同じ踏切で」
早瀬
「待ってるのに」
早瀬
「全員違う」
水城
「違うね」
ーーー
遮断機、上がる。
小学生、元気に走る。
会社員、足早に歩く。
犬、まだ帰りたくなさそう。
少しだけ踏ん張る。
飼い主、笑う。
「行くよ」
犬、しぶしぶ歩き出す。
ーーー
早瀬
「なんか」
少し間。
早瀬
「最近、人見るの面白い」
水城、少し笑う。
水城
「知ってる」
早瀬
「なんで?」
水城
「前より人を見てるから」
ーーー
夕暮れ。
歩く。
早瀬
「同じもん見てるのにな」
少し間。
早瀬
「気になるもんは全然違う」
水城、少し笑う。
水城
「そうだね」
静か。
二人。
並んで歩く。




