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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

マリオネットガール

作者: shandy

この作品作るのに自分の休日無駄にしたんだ!

うだうだ言わずに読め!

西暦1872年7月9日、エリクルス一家に小さな命が誕生した。

名はメアリー・エリクルスという。

この少女はすくすくと成長し今では立派な16の女性となった。

メアリーは小さな頃から庭の手入れが大好きだった。

どんな天気であっても花の水やりは欠かさず必要な時は雨の中でも草むしりまでしていた。

そんな少女は生まれつき変な癖があった。

メアリーが自室にいると小さな話し声が聞こえてくるのだ。

しかし聞こえるのはメアリーの声の声だけで相手の声は全く聞こえないのであった。

それを不思議に思った父、アルバはこっそりメアリーに気づかれないよう扉を開けた。

部屋の中にはメアリーとたくさんのぬいぐるみや人形がメアリーと話していた。

この光景に思わずアルバは音を立ててしまう。

複数の人形が音に気づきゆっくりと扉ヘ近づく。

アルバはまずいと思い、音を立てないよう早歩きでメアリーの部屋を後にした。

「どうしたの?」

メアリーは音に反応した人形に優しく問いかけた。

人形たちは外を確認するが、そこには誰もいなかったのでメアリーの声につられて戻っていった。

この光景をいち早く妻、ニーシャに伝えたが

「あなた、最近仕事ばっかで疲れているのではなくて?もう少し休んだほうがいいですよ」

とまともに取り合ってくれる様子はなかった。

次の日の朝、ニーシャは3人分の朝食を用意し終えメアリーとアルバを呼びに行く。

「あなた〜、メアリー、ご飯ですよ!早く降りてきてください」

アルバとメアリーの返事を確認するとニーシャはテーブルの上に朝食を配っていく。

アルバがスーツ姿でダイニングへやってきた。

「今日は帰りが遅くなりそうだ。メアリーと先にご飯を食べていてくれ」

アルバは椅子に座りコーヒーを読みながら朝刊を読んでいた。

「切り裂きジャック、3人目の被害者か。お前も気をつけろよ?」

アルバは最近起きている事件の標的が若い女性ということを気にしてニーシャに注意する。

ニーシャは「分かっていますよ」と言いながらパンを口付ける。

「ところでメアリーは?」

アルバは一向に降りてこないメアリーを気に掛ける。

「今日は少し遅いですね。部屋まで呼んできます」

ニーシャは椅子から立ちメアリーの部屋へと歩き出す。

ニーシャがメアリーの部屋の前まで来ると小さな話し声が聞こえてきた」

「・・・でしょ?この・・・・は私が・・・・たの!」

メアリーが実に楽しそうな声で誰かと話していた。

ニーシャは昨日アルバに言われたことを思い出す。

ニーシャは少し恐怖を感じながらメアリーの部屋をノックする。

「メアリー?起きているならご飯食べちゃいなさい?」

すると「はーい」と小さな声が聞こえてきた。

メアリーは元気よくドアを開ける。

「おはよう。ママ!」

メアリーは元気よく階段を降りていく。

ニーシャは部屋を覗くとベットの上や床にはたくさんの人形が規則正しく陳列させられていた。

しかし人形の中には綿が出ているのもあればボタンや糸が解れぐちゃぐちゃになっていたのもあった。

中には赤黒い液体を被った人形さえも置いてあった。

ニーシャはその光景に恐怖し、いそいそとリビングに戻っていった。

そしてアルバが職場へ、メアリーが学園へ行ったところでニーシャは知り合いの霊媒師を訪ねた。

「ねぇ、霊媒師さん。最近娘が一人で人形と話しているのだけれどなんだか気味が悪くて」

そう伝えると霊媒師は直接見ると言い残し店の奥へ言ってしまう。

しばらく店の外で待っていると少し大きめのリュックを背負った霊媒師が出てきた。

霊媒師は店の戸を占めるとニーシャの方へ向く。

「家へ案内してください」

それから二人は馬車で家へ向かった。

家につくとまず霊媒師は家の周りに小さな蝋燭(ろうそく)を並べていく。

「あの、これは」

悪魔祓い(エクソシズム)と呼ばれるものです」

霊媒師は蝋燭の前に座り込み呪文を唱え始める。

数分間唱えた後、霊媒師はニーシャに告げる。

「この家にはとてつもなく大きなオーラを感じます。この近くに事故物件や墓地はありますか?」

「いえ、特には何も」

「そうですか」

霊媒師の表情が少しずつ悪くなっているのを見てニーシャは悪寒を覚え始める。

次に霊媒師はメアリーの部屋へ向かった。

しかし霊媒師はメアリーの部屋の前で硬直した。

ニーシャが顔を除くと霊媒師の顔は真っ青で怯えたような表情をしていた。

「どうかしましたか?」

ニーシャは不安がりながらも霊媒師に尋ねる。

「此処から先は私ではどうにもできません」

と言い出して家から走り去ってしまった。

それから数日の時が経ちアルバもニーシャもそのことを忘れ、平穏に暮らしている時、メアリーにお見合いの話が来た。相手は隣の領主であるウィリアム家の長男、ウィリアム・ジョンという青年だった。

お見合いは順調に進んでいき結婚という話まで出てきたところで事件は起きた。

この頃、巷で有名な殺人鬼、切り裂きジャックことジャック・ザ・リッパーにニーシャが惨殺されてしまった。ニーシャの遺体の状態はひどく腹部を切り裂かれ臓器が垂れ流しになっていた。

その表情は苦悶に満ちていてその表情にアルバは心を閉ざしてしまった。

しかしそんな中でもメアリーはジョンとの結婚式を行った。

当然、あんな事件が起きた中結婚式を上げるとなるとひどい話に聞こえるがメアリーは一刻も早くアルバを元気にしたかったのだろう。

その結果、アルバは少しだけ元気になったがそう上手くはいかなかった。

アルバの会社が倒産したのだった。

それによりアルバの心は完全に砕け毎日酒に薬物といった違法なものに手を染めていった。

その影響でアルバはメアリーに毎日暴力を振るうようになった。

頼りになる夫、ジョンもアルバが怖くメアリーを助けることができなかった。

ジョンにできたのは傷ついたメアリーの傷を手当することしかなかった。

ある日、アルバいない隙に二人は荷物をまとめて家を出た。

おそらくアルバからの暴力に耐えられなくなったのだろう。

二人は領主という立場を捨てベン・ネヴィスという山の麓にある小さな集落へ引っ越した。

そこでの生活は驚くほどうまくいった。その村の人々は二人の話を聞きとても優しくしてくれた。

そのおかげで擦れきったメアリーの心と体は少しずつ元気になっていった。

ある日、ジョンが家に帰るとそこには誰もいなかった。

ジョンはメアリーが買い物に行っているんだろう、と思い部屋の中へ入っていった。

しかしふとメアリーのベットを見るとそこには見慣れない人形が置いてあった。

その人形は赤黒いシミが付いていたりボタンが取れていたりとすごく不気味だった。

ジョンはメアリーが帰ってくるとこの人形のことを聞いた。いや、聞いてしまった。

「そっか、この人形、まだあったんだ」

メアリーは普段見せないようなとてもも暗い顔をしていた。

そのままメアリーは寝室の中へ入っていってしまった。

ご飯の時間になっても部屋から出てくる気配はなく心配になったジョンは部屋へ向かっていった。

そこでジョンは不思議な音に気づく。その音は何かを破る音だったりちぎれるような音が聞こえてきた。

そこでジョンは部屋のドアを開けた。

そこには人形を粉々に破くメアリーの姿があった。

「あれ、どうしたの?そんな怖い顔して」

この時、ジョンは自分がどんな顔をしているか見えていないがどんな顔をしているかくらいは想像できただろう。恐怖と怒り、不安と焦燥そんな負と呼ばれる感情が入り混じった歪な表情。

それから二人の関係は悪化していった。

今まで周りからは仲睦まじいい夫婦として見られていたが数日もすれば二人で一緒にいるとこすら見かけなくなったという。

家の中でも二人は一言も喋らず用事を終えたらすぐに自室に籠もってしまうようになった。

しかしジョンはついにこの関係に不満を抱き今夜、メアリーと話し合うことにした。

そして決意の夜、椅子に座って待っているとメアリーの部屋の戸が開いた。

しかしそこにいたのは20後半とは思えないほどもはや別人と言っていいほどの幼女だった。

しかし顔立ちは幼い頃のメアリーにそっくりだった。

「どうしたんですか?こんな時間に呼び出して」

「少し話したいことがあってな」

ジョンは動揺を隠すように俯いて話した。

メアリーは小さく「・・・何も言ってくれないんですね」と冷めきった声で呟いた。

それに驚きジョンは顔を上げるとメアリーの肩や背中に大量の人形がくっついていた。

「そ、その人形たちど、どうして」

「やっぱりこっちに引っ越してから無いと思ってましたけどあなたがやったんですね」

人形たちは少しずつジョンヘの距離を詰めていく。

「や、やめてくれ。・・・メ、メアリーお、俺が悪かった。頼む助けてくれ!」

ジョンは無数ほどの人形に囲まれ埋め尽くされてしまった。

その後、村の人達が二人を見ることはなくなったという。

・・・さて今回の話は面白かったですか?

メアリーは一体どこへ行ってしまったのでしょうね?

まだまだお話したいのですが別作品の制作中に飽きて作った作品なので一話完結です。

その別作品にもメアリーさんが登場予定なのでその時書こうかな。

・・・ふぅ。長々とお話してしまいましたが今作を読んで頂き誠に感謝申し上げます。

次作でお会いしましょう。バイバーイ!


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