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第6話:猫人変身

「さて、試しに変身してみるといいニャ」


ナゴに言われて、変身の腕輪を使ってみる双子たち。


使い方は簡単、腕輪に触れて起動言語(キーワード)を言うだけだ。


「「猫人変身(メタモルフォーゼ)!」」


腕輪の変身機能が起動して、エカは赤毛の猫人(ネコ)に、アズは青毛の猫人に変身した。


「「お~! 凄い!」」


互いを指差し合って喜ぶ双子。


「「シッポだぁ」」


自らの長いシッポを両手で持って、マジマジと見たり。


「「このプニプニなに~?」」


手や足の肉球を触って不思議がったり。


「シッポは走っている方向を変える時や、ジャンプする時にこう使うニャ」


本物の猫人であるナゴが直々に使い方を伝授してくれる。

国王の筈だけど、彼は随分と気さくで親しみやすい。


猫人は全身を毛皮で覆われた二足歩行の獣みたいな獣人だ。

頭髪や眉毛や睫毛といった部分的にしか毛が生えてない世界樹の民とは随分違う。

毛皮は肌を守る役割もあって、猫人は世界樹の民よりも寒冷耐性・防御力に優れていた。



「見て見て~!」

猫人(ネコ)になったよ!」


ローズとエアも変身して走って来る。

双子と一緒に女の子たちもアサケ学園に入学が決まっていた。


ローズは桃色の毛並み、エアは水色の毛並み、元の姿の髪色がそのまま毛皮の色だ。


「召喚獣は猫人も扱っているから、堂々と呼び出していいニャ」


との事で、ボクたち召喚獣はいつも通りでいいらしい。



猫人の身体への適応は、やはりアズが一番早かった。

元の姿よりも運動能力が上がるので、他の3人は戸惑ってたんだけど。

生まれつき身体を動かす事に優れたアズは、アッサリ馴染んで猫人の身体能力を使いこなし始めた。


「この姿は動きやすくていいね!」


元々得意な木登りに至っては、猫人の姿になると軽々と跳躍して一気に上の方まで行ってしまう。

一番高い枝からヒョイッと跳び降りて、空中でクルンと体勢を整えて音も無くフワッと着地したりもする。


「身体が軽くなった気がする!」

「…そ、そうかな?」


一方、元々あまり運動神経のよろしくないエカは…


ツルッ、ドスン!


…猫人になっても木登りは苦手らしい。


「「「エカ?!」」」


他の子たちが慌てるけど。


「はいはーい、治しまーす」


ボクは慌てず騒がず、木から落ちて気絶してるエカの上に、自分の羽根を引っこ抜いて置く。


羽根が体内に吸い込まれて、はい治療完了!

今日も医者いらず、エカの健康はボクが護るよ。


エカはすぐに気が付いて、ムクッと起き上がった。


「………」


無言で鼻の穴広げて真顔だ。


エカってば、その癖、猫人になっても変わらないんだね!

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