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第35話:冒険者も使う生活魔法

「すげえな、もう終点ボスを狩ったのか」

「異世界人を除けば学園最短記録じゃないか?」

「卒業したらAランク冒険者かな」


野次馬たちがワイワイ言いながら眺める中、豊穣の洞窟終点ボスの解体が始まる。


「これは生活魔法だが、冒険者になるなら覚えておくといいぞ」


そう言って、ダイキチさんが最初に使うのは…


除去(ジェテ)


…指定した物を取り除く魔法。


料理学部で習える魔法らしいよ。

大量の食材から食べられない部分を取り除く時に使う魔法で、取り除きたい物をイメージしながら起動言語(キーワード)を言うと発動する。


ちなみに、生きてる物には使えないけど、棘などが刺さった時にはその異物をイメージすれば取り除けるので、料理以外でも便利な魔法だ。


既に絶命している巨大カモカモから血が取り除かれ、球状にまとまって空中に浮かぶ。


凝固(フィジェ)


ダイキチさんが起動言語(キーワード)を言うと、球体は幾つかに分かれて赤い結晶に変化した。


収納(ルージ)


ダイキチさんが空中に浮いたままの結晶群の下に布袋を広げて、起動言語(キーワード)を言うと、結晶群は袋の中に落ちていった。


「どうだ?」

「凄い、便利だね!」

「結晶化した血は薬に使えるから、医学部に持って行けばポーションと交換してくれるぞ」


エカは初めて見る便利魔法に興味津々だ。


…一方…


「俺はまともに使える気がしない…」

「チャデは動植物学部から物理的な解体を習った方がいいわ」


魔法をイメージする事が苦手なチャデはお手上げだ。

クロエが苦笑して物理での解体を習う事をオススメした。



続けてダイキチさんは巨大カモカモの羽を除去して、それはそのまま袋に収納した。

カモカモの翼の羽は装飾に、フワフワの羽毛は寝具やクッションに使えるから、後で街へ売りに行く事にしたよ。


肉や骨は食材に。

学食と料理学部が買い取るそうで、各部位に解体してネギと一緒に持って行ってくれた。


「今回は解体場で保管してもらったが、空間魔法を使えたら異空間に保管するといいぞ。すぐ解体出来なくても鮮度を保てるからな」

「空間魔法…あ、これかな? 異空間倉庫(ストレージ)って書いてあるよ」


ダイキチさんに教えられて、エカはベルトポーチに保管している最上位魔法セットを探り、空間魔法のカードを見つけた。


「お、いいもん持ってたな。そりゃ異世界人が転移の際に付与される、ほとんど無制限みたいな倉庫だ」


カードをダイキチさんに確認してもらってから使用して、エカは異空間倉庫を習得した。

狩りや買い物での運搬に便利だね。

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