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第25話:食べても太らない子

「もう中級? 2ヶ月で初級突破出来るって早い方じゃない?」

「普通は3~4ヶ月くらいかかるってうちの担任が言ってたよ」


昼休み、4人仲良く学食で昼食をとりながらの雑談タイム。

女の子たちはエカのパーティのダンジョン攻略ペースを話題にしてる。


僅か2ヶ月で初級ダンジョン検定をクリアしたパーティがいる事は、既に学園内で話題になっていた。

平均的なペースなら高等部の生徒は3~4ヶ月かけて連携や攻略を覚え、中ボス撃破に至るという。


ちなみに、パーティ内ではエカに限って言えば1ヶ月クリアだ。

それはクロエたちのサポートが大きく影響してるから、エカはかなり恵まれているだろうね。


「うん。異世界人を除けば最速ペースみたいだよ」


ハードタイプのパンに燻製肉と野菜を挟んだ物を頬張る手を止めて、エカは答えた。


時折やってくる異世界の人間は、転移の際に能力が底上げされるそうで、総じて高い火力を持つ。

中には知らずに最上級ダンジョンに迷い込み、ボスを倒してしまう猛者もいた。

世界樹の民も猫人に比べて魔法のセンスや威力、武術の上達が早いけれど、異世界人には及ばないらしいよ。


「今は学園に異世界人はいないから、エカのパーティが学年トップだね」

「俺は早くタワバが食べたいよ」

「狩りたいじゃなくて食べたいって言うあたりがエカらしいよね~」


気の早いエカは、タワバを腹いっぱい食べる日を楽しみにしてるらしい。

タワバに魅了?されてる様子のエカに、女の子たちが笑いながら言った。


談笑しながら昼食をとる3人と同じ席で、アズは食べるのに集中していて会話に参加してない。

学食はメイン料理を調理スタッフから渡され、サイドメニューはビュッフェスタイルで自由に取れる。

アズはメインはもう食べ終えていて、今は皿に山盛りの肉・野菜をバクバク食べてるところだ。

初等部の年頃の他の子は好き嫌いが多くて肉だけとかパンだけとか偏食なのに、アズはバランスを考えているような盛り合わせで好き嫌い無く食べ続けている。

食べるペースは速いけど、ちゃんとよく噛んで食べているのも、その年頃には珍しい。

双子だから体格はエカとほぼ同じなのに、3倍近い量の食べ物をペロリと平らげた上にデザートも山盛りだ。


「そんなに食べるのにどうして太らないの~?」

「アズが食べた物はどこに消えてるの?」


毎日モリモリ食べてるのに全く太らないアズを、女子2人が羨ましがってるよ。


そんな女の子たちに、アズは無言…というか口に食べ物入っててしゃべれない…で、ニコッと笑うだけだった。

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