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第15話:学園入学

いよいよ入学の日がやってきた。

エカもアズもワクワクし過ぎて昨夜はなかなか寝付けなかったよ。

ローズとエアも同じだったらしい。



入学前の手続きで、里を訪れたのは王様そっくりの学園長だった。


「王様…じゃない?」

「でも、そっくり…」

「王様も双子?」

「俺たちよりもそっくりだよ」


集まった子供たちは、呆然としながら呟いた。

エカは、鼻の穴広げて真顔になってる。


「国王ナゴは僕のパパだニャ」


王様そっくり過ぎて困惑する子供たちに言う、でっぷり太った三毛猫人。

違いといえば、自分の事を私と言うか僕と言うかくらいだ。


「僕はアサケ学園長のナムロ・アサケ。よろしくニャン」


彼等に優しく微笑みかけて、学園長ナムロは自己紹介と挨拶をしてくれた。


「学園は入学申し込みをすれば、全員入学出来るニャン。この入学願書に記入してニャ」


そう言って、学園長はエカたちに入学願書を配ってゆく。


手続きの書類への記入は、里の子供たちは早くから読み書きを習っているので、難なく出来る。

他の学校だと試験があるそうだけど、アサケ学園には無かった。

学びたい人全てを受け入れるという、広く門を開くところがアサケ学園の魅力らしい。



入学願書を書いた翌月、入学式当日…


「アサケ学園は、学びたい事を学ぶ学校ニャン。メインで選んだ学部以外の授業も、自由に受けていいニャ。興味のある事をたくさん学んでニャン」


学園長挨拶でナムロは言った。


他の生徒に混じって、仔猫人の姿になってるエカたちも聞いている。

ボクたち召喚獣は、街と同じく人が多い中で邪魔にならないように主の手の中で待機していた。


「生徒会長のロコ・マヤネです。氷系魔法が得意なので、暑い時は生徒会室に来てくれたらいつでも冷やしてあげますよ」


銀色の毛並みの生徒会長は、ジョークか本気か怪しい挨拶をしていたよ。

一緒に並んでる他の生徒会役員たち、苦笑してるし。

風ならともかく、いくら暑いからって氷魔法かけたら凍っちゃうからね?


広い屋根付きの円形闘技場を会場に、在校生と先生方、今回の新入生たちが集まり、話を聞いていた。

様々な毛色の猫人たちの集まり。

上から見ると様々な色彩の花が咲き乱れる花畑みたいに見えるかもしれない。


この学園は学びたい人全てを受け入れ、授業も自由に選ぶ事が出来るらしい。

エカは魔法学部、アズは体育学部、ローズは芸術学部、エアは医学部をメインに選んだ。



「俺、魔法をいっぱい勉強するよ!」


夕飯の席で、エカは張り切って言った。


「俺、武術をいっぱい勉強するよ!」


アズも張り切ってる。


「「早くタワバ狩れるくらい強くなりたい」」


2人の声が重なる。


双子の勇者たち、とりあえず目標は美味しいタワバを狩る事だった。


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