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第13話:秋の街オトンヌ

「今日はオトンヌの街を案内するニャ」


翌週、王様はエカたちをオトンヌという街に連れて行ってくれた。

この辺りの気候は暑くもなく寒くもなくて、快適に過ごしやすい。

オトンヌは「秋の街」とも呼ばれる街で、穀類や果実が特産品らしいよ。

屋台では秋の森で獲れるオークの肉を使った串焼きが人気だ。


「「肉うまぁい!」」


エカたち男子は、もちろんお肉大好きだ。


「果物が飴に包まれてるの、美味しい~!」

「フルーツケーキも美味しい~!」


女の子たちは、この街ならではの果物を使ったスイーツに夢中だよ。


今回も王様が家族用の土産を買ってくれて、子供たち大喜びだ。

やっぱり、王様というより気前のいいおじいちゃんにしか見えない。


「オトンヌには魔法協会の抽選会があって、ガラガラで当たる魔法が人気があるニャン」


そしてここでも、王様はみんなを連れて運試しに行くつもりだね。


「じゃあ、漁業組合の抽選会と同じ順番でやるニャ」

「「「「はーい」」」」


ガラガラを回す順番はエテルの街と同じで、王様、ローズ、エア、エカ、アズの順になった。


「おめでとうございます、便利な中位生活魔法セットです」

「うむ、新人侍女たちに配るニャン」


王様は自分じゃなくて侍女の育成に使うらしい。


「おめでとうございます、上位聖魔法【バリア】です」

「あ、それいいかも~。これでエカが木から落ちても護ってあげられるね」


ローズは自分というより主にエカを想定したらしい。

今後も木から落ちる前提で言われてしまい、エカが鼻の穴広げて真顔になった。


「おめでとうございます、凄い! 最上位聖魔法【完全回復(エクストラヒール)】です」

「これで精神だけじゃなく身体も治してあげられるね」


エアも誰かの役に立つ事を喜んだ。

世界樹の民の女性は回復魔法に特化した聖女になる事が多いから、エアもそうなるかもしれない。


「おめでとうございます! 1等ですよ! 全属性最上位魔法セットです!」

「!!!」


まさかの1等に、エカが鼻の穴広げて真顔になる。


「学校に通う前に魔法を習得するのは危ないニャ。しばらくは使わずに保管するといいニャン」


王様に教えられて、エカは魔法習得カードセットを使わずにベルトポーチに入れた。


後にその魔法カードを使ったエカは、全属性の攻撃魔法に加えて、回復や防御系が多い聖魔法も覚える事になる。

けれど今はまだ、カードを手に入れただけ。

エカが魔法で活躍し始めるのは、学園で使い方を学んでからだ。


そして最後にガラガラを回したアズは…


ガラガラガラガラーッ!


「10年ぶりに特賞が出ましたぁぁぁ!!!」


…やっぱり、特賞を当てたよ。


ちなみに、魔法協会の特賞は召喚獣のタマゴセットだった。

アズがそれを全部孵化させたら、召喚獣のパレードが出来ちゃうね。

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