人生選択の自由
「何、この選択肢は?」
画面に現れた選択肢は職業とか身分とかが書かれている。
「この中から選んでいい、という事かしら?」
色々あるけど、まぁ貴族王族は勿論却下、二度とゴメンだ、勿論聖女もだ。
「だとしたら平民とか村人とかがいいよね?」
うん、妙なプレッシャーとかとは関係無いだろうし気楽に過ごせそうだ。
私は平民にタッチした。
すると次の画面が現れた、どうやら能力を決められるみたいだ。
「能力は……、魔法とか使えたら便利よね。でも妙に高かったら目をつけられるだろうし……、あ、料理は出来た方がいいわよね。後、体力もあった方がいいわよね」
なんだか楽しくなってきた。
色々悩んで、最終的に決めた私は画面の隅っこにある完了と書かれた文字を触った。
すると次は地図が現れた。
「これは……ここから移動出来る、という事ね」
勿論この国から出て行く、人を嵌める国なんて知らん。
何処か人のいない場所がいいなぁ、と地図を見ていると森林エリアに目がいった。
「別大陸だし私を知ってる人もいないだろうし……、うんここにしよう」
私は地図のそのエリアを触った。
〈転移準備が出来ました、転移しますか?〉
このまま転移できるみたいだ。
「でも、このまま転移するのも、ねぇ……」
私はエンセル様の前に行った。
「貴方の事は好きでも嫌いでも無かったですけど今は大嫌いです、なので1発殴らせてもらいますね?」
私は顔面にグーパンチをお見舞いしてやった。
隣にいる聖女にはほっぺを1発パチーンとしてやった。
「あ〜、スッキリした。後は皆さんのご自由に、私は私で第2の人生を歩ませてもらいます」
そして画面のはい、いいえの『はい』を触った。
私はこの国から姿を消した。