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まさかの貴族に転生、そして最強竜魔導王となる!  作者:
第三章 貴族社会奮闘編
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結婚式に向けて! その2

今回少し短めです。

 エレオノーレとビアンカに結婚式のことを話し、陛下や父上と式の打ち合わせをしてブラームス卿にも手紙を送った。

 あとはブラームス卿に承認を貰えればすぐにでも今のプランで式の準備に取り掛かる予定だ。

 そんな感じで順調に式に向けて準備を進めていたんだけど、ふと思ったことがあって。いったい何なのかと言うと、自分も含め皆今の僕らが式を挙げるのを疑問に思っていないことだ。だってまだ僕ら8歳と

7歳ですよ?

 普通早すぎる! とか何かしら言われても不思議ではないのにそれがない。それを疑問に思い父上に聞いてみたら、


『優秀な者の血はどんどん残そうという国の方針の影響だろう。もちろんその行為自体はまだ成人も迎えていないしできれば控えた方がいい。夫の方はともかく妻の体を思うのなら尚更な。まだ成長途中の体だ、もし仮に本当に子孫ができるようなことになれば母子ともに危険だ。だからなアレン、結婚するのはいい、一緒に住むのもいい、だがその先の行為に関してはたとえ相手から求められたとしても、できる限り控えろ。せめて成人の16歳までな。行為の仕方事態はお前はもう8歳だし、学園にも身体に関する科目はある。故に知ってると思う。だからこそ時期をしっかりと見極めなさい』


 と言われた。要は大人が子供を産むために夜のベッドが戦場と化すあの行為、あれに関してはまだ控えなさい。でも、その行為をいつでもやりやすい環境を作るため、一緒に暮らす準備をするのは良いんだよということらしい。

 ふーん、なんか難しいんだねいろいろと。恥ずかしい話題ではあるけど、僕は父上の話を真剣に受け止めた。

 なんせこの世界には避妊具がないからね。やってしまったらもう後には引けない。そのつもりがなく、経済力もないのにその場の感情に任せて行為に及んでその結果、オギャーと産声をあげられてしまえばもう、The end だ。

 特に僕らみたいにまだ学生で経済力皆無の者たちなら尚更終わってると言える。僕みたいに例外的に資金が潤ってる人もいるかもだけどやっぱりそれは稀だろう。




 というわけで、みんなが止めない理由は分かった。結論として結婚する以上は、そして貴族当主として認められた以上は、もう大人としてみなすので責任が発生してくるんだということを自覚しろ。

 そういうことと僕は受け止めた。それをしっかりと肝に銘じてこれからは過ごしていこう。






 エレオノーレ、ビアンカたちとの今後は真剣に考えよう! と一人固い決意をしていた時から数時間ほどたった頃、屋敷に一通の手紙が届いた。

 内容は式の件は承知したぜひともその計画で進めてほしい。何かあれば自分も全力で協力するとのことだった。


 よし出だしは完璧だ。あとは細かい打ち合わせと、式場や式で着る服などの相談を彼女たちともしないといけない。

 どうせならうんと可愛くて綺麗な服を着せてあげたいしね。

 そういうわけで、今から出かけて服屋さんや式場手配をしてくれる業者さんと話をしなければならない。 

 エレオノーレとビアンカを連れてさっそくお店を探しに行く。

 やはりこの世界でもどうしても男性有利なところがあって、こういう式典などで女性に服や会場を選ばせてくれることはめったにないらしい。

 だからそれらを選びに行こうかと誘った時は泣くほど感謝された。あれだけ嬉しそうにしてくれると頑張ってる甲斐があるってもんだ


「あ、あの、本当に服選びや会場選びに私共が意見させていただいてよろしいのですか?」

「そうですね。それはわたくしも気になっていましたわ。本当に良かったんですか? アレン様」

「本当にいいんだって。結婚式って人生に一度きりの晴れ舞台なんだよ? 服すら自分で選べないなんて悲しすぎるよ」

「そ、そうですか」

「そう仰っていただけるならお言葉に甘えさせてもらいますね!」


 二人は本当に服を選ばせてくれるのが不思議なのか再度確認してきたのだ。心配しなくても大丈夫だよ。

 僕は三人で幸せになりたいんだ。正直その会場などを選ばせないとかいうのだって僕には全く持って理解できない。結婚というのは生涯を共にしていくパートナーとの大事な節目のようなもの。

 自分は何から何まで一人で決めて満足かもしれないけど、それで女性側も満足できるかって言うと微妙なところだろう。

 もしかしたら完璧な式とかだと納得してもらえるかもしれないけど、多くは不満が出るんじゃないかと思う。

 だから僕はそんないい加減な式の挙げ方はしたくない。確かにこれは元の世界での常識や価値観なのかもしれない。

 この世界に来た以上、この世界の貴族として生まれた以上、この世界のやり方にのっとるべきなのかもしれない。

 だけど、それでも僕は嫌だった。そんなやり方するくらいなら、真っ向からこの世界のやり方に背いてやる。

 彼女たちだけ満足できないかもしれない可能性が少しでもあるならそんなやり方は、言い方は下品かもしれないけどクソくらえ! だ。


「今回の式はほかの誰でもない、僕たち三人のものだ。その中で僕に計画を決めていく優先権を陛下は僕に与えてくださった。ならば、僕は僕のやりたいようにやる。その一つが君たちとの服選びや会場選びだ。こういうのはお互いが納得いってお互いが満足して初めて意味のあるものになると思う。だから僕は君たちと結婚式を作り上げていきたい」


 僕は彼女たちに自分の意見を話した。すると、


 グスンッ、グスンッ


 なぜか二人ともなき始めてしまった。


「嬉しいです……私は昔から王族で継承権はありますが、そんなものあってないようなものです。兄上がいるのですから私たちに王位の話が来るのなんてありえません。だから昔から自分たちは殿方の言うことをすべて受け入れて生きていって当然と思ってました。発言なんて求められたこともありませんでした。なのに、なのにアレン様は私に意見を求めると言ってくださった。私はあなたのような素敵な殿方のお家に嫁ぐことができて本当に幸せです」

「わたくしもビアンカの意見と同じですわ。本当にアレン様と出会ってからは幸せしか感じさせてもらって無いようにすら感じます。あなたには感謝してもしきれません。ですからわたくしは永遠にあなた様についていくと誓います。何があっても、これからがどんなにつらい道のりであってもわたくしはあなたのおそばを離れませんわ」

「私も同じくです。アレン様に一生ついていくとお約束いたします!」


 僕は感動してもらい泣きしそうになった。何とか涙はこらえたけど、目は充血してるかもね。


「二人とも、ありがとう。僕こそ二人のような素敵な女性に出会えて心から幸せだよ。これからも末永くよろしくお願いします」

「「はい!! こちらこそ!!」」



 そうして僕たちはお互いの将来についてしっかりと話し合えたところでお店に到着した。



 さて、では結婚式の準備、本格的に開始するとしますか!

 




本日もありがとうございます。

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