初の討伐依頼
「とりあえずこれを受けましょう」
そう言ってクエストボードから用紙を持ってきた。なになにグランスライムの討伐…いやいやいやいやいやいやいやいや
「これ絶対強いヤツだろ!上級職のお前ならともかく俺は足でまといになるぞ!」
こいつなに考えてるんだ!?
「いえいえこのスライムはスライム種の中でもしたから2.3番目程の強さですよ?一見強そうに見えますけど見掛け倒しですから」
「嘘つけ!討伐難易度Bって書いてあるぞ!」
誤魔化せると思ってんのか!?
「…大丈夫よ。問題ないわ」
「フラグ立ててんじゃねーよ!」
「フラグ?」
と頭を傾げてる。可愛い、けどこの依頼を受けるわけにはいかない!簡単に折れそうもないしどう説得しようか…
悩んでるうちにエルザが素早く依頼を受けてきた。嘘だろおい…
「なにを」
「知ってる?依頼を受けたあとはギルドカードに受けている依頼の内容なんかが確認出来るのよ。便利よね」
「え?そうなの?本当だ!とっても便利だじゃねぇーよ!遮ってんじゃねーよ!キャンセルだキャンセル!」
「違約金発生するわよ?高額だけど払えるの?」
「ぐぬぬ」
酷すぎる。どうしてこんなにこの依頼を受けたいのだろうか。
「なぁ、どうしてこの依頼にこだわるんだ?もうちょっと楽なやつでも」
「ダメよ。どうしてもこれを受けるの」
「…はい」
エルザは1度決めたらなかなか折れないタイプのようだ。仕方ないら腹を括ろう。
「なら私も準備があるから1時間後ここで集合ね」
「…はい」
黙っていればとても魅力的なのになぁ。
エルザはさっそうとギルドから出ていってしまった。俺は準備なんてすることないからなぁ。というより準備するための資金に余裕などない。仕方ない。ギルドで待っていることにしよう。