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職業適正

双真はテンションがMAXになっていた。


先程までは「ヒャッハー異世界ktkr!」と通行人の視線を独り占めしていた。このあと自分に待っているのはチートハーレムの人生に違いない、そう信じてやまない双真であった。


「まずは冒険者ギルドだよな!さて誰かに聞いてますか。あーのーちょっといいですか?」

やっぱ聞くなら女の人だよね。


「……」


女の子はつかつかと急ぎ足で俺とは正反対の方に向かっていった。


「……」

ヒャッハーしてたのが行けなかったのか…しょうがないじゃん異世界だよ?


こうして冒険者ギルドへ通行人に聞くも周りは目をそらしてくるばかり。


まだ双真の心は折れてない!


「街の探索もかねて探してみようか」

この世界の文化レベルも知りたい。


少し歩いてみたところ地球の文化には程遠いということがはっきりわかった。


「覚悟はしてたけど電化製品がないのは辛い…スマホ…PC…ゲーム機…」


双真の中には娯楽しか頭にないらしい。


そんなことを考えていると冒険者ギルドらしきところにたどりつく。


中に入ってみるとどうやら酒場とギルドがくっ付いているようだ。


「冒険者がやらかすのって酒場が定番だしなぁ」

冒険者ギルドも駆けつけやすいのであろう。


さてさてご定番の『歓迎』はあるのかな?


「……」


少し待ったがどうやら特にないらしい。特典もまだ貰ってないし歓迎されても困るものだがこれはこれでなあ。


とりあえず受付とおぼしき場所まで行く。もちろん美人の受付……みんな男じゃん。誰得?

とりあえず適当に声かける。


「すいませんー、ここ冒険者ギルドですよね?冒険者になりたいんです…け…ど?」


「はいはーい、いらっしゃーあい♡冒険者になりにきたのね?」


そこに現れたのは巨漢の男だった。ただし唇がでかく化粧もし口調もオネエのそれである。女の子どこ?泣


「冒険者ギルドは初めてなんで詳しく説明して貰っていいですか?」


「イイわよ、簡単に教えるわね。冒険者ギルドとは依頼を受諾して達成することで報酬を受け取るのが基本的な流れね。依頼者との仲介の役目もやってるわ。依頼は掲示板に貼ってあるから受けたい依頼があったら私の所に持ってきてね♡あと冒険者と依頼にはランクがあるの。上から『S A B C D E F』の7段階ね。もちろん最初はFランクからよ。冒険者の証としてギルドカードを渡すけど無くさないようにね?」


思ったより普通だな。


「わかりやすい説明どうも」


「んふ♡ここの用紙に名前と、職業書いてね」


用紙を渡される。職業?元学生って書けばいいの?それとも無職…?


「すいません。自分職業についてないんですけど説明お願いしてもらってもいいですかね」


「あらあ?その歳で職業についていないなんて、あなた迷い人?」


迷い人?あぁ、普通はなんらかの職業に付いてるのかな?俺じゃあやっぱり無職じゃん!


「実はそうなんだ。迷い人って珍しいの?」


「珍しいには珍しいけどたまにいるわよ?この街はいないと思うけど」


ほかの迷い人にあっても厄介事の匂いしかしない。よかった。


「職業って具体的に付いてたら何があるんですか?」


「職業によってステータスの伸びや特定のスキル習得のしやすさなんかが変わるの。気軽に変えられるものじゃないから慎重にね。何につけるかはその人の才能次第ね。」


才能か、異世界転移したぐらいなんだから俺は才能の塊に違いない。


「じゃあどんな職業につけますかね?」


「これを使って調べられるわ」


と、受付嬢(?)が隣にある針のついた置物を叩く。


「針を指に指して血を一滴吸い込ますの。あ、痛くないわよ?例え痛くても私が癒やしてあげるわぁ」


痛くても我慢しよう、何をされるかわかったものではない。

指差しに軽く指したが…やっぱりちょっと痛いな。


「さあこれでわかるはずよ。あなたに秘められた才能が!」


『農務』『冒険者』『商人』『村人』『ニート』


くそ……まともな職業がない………

最後のニートってどういうことや!?



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