episode,6
さて、なかなかに面白い反応を見せてくれますね、この子は。
やっぱり葵にrank5を投与したのは正解だったようです。
私が作った小鳥型撮影機は優秀ですね。被験者5人をきちんと監視、観察して常時様子を送ってくれる。
では、他の被験者はと…。
あらあら、この3人は失敗ですねー。
こんな行動をとるとは…つまらない。
どうせならもっと有意義な行動とってほしかったです。
んー…?この子、なかなか楽しませてくれそうだし、この子はこのままにしましょうか。
でもまさか、こんな偶然があるとはね?
予想外のことは、ある程度起こった方が楽しいわ。
私、楽しいこと大好きですもの。
そうしたら、この失敗作3人は…このボタンを押す他ありませんね♪
このボタンは、"ファンタジア"の効果を打ち消す電波を送る装置を起動させるもの。
これを押せば、そのボタンに対応した"ファンタジア"の効果が切れる。
さて、切れたときの反応は…楽しませてくださいよ?
──ここは私の城…とは言っても道内のあるビルの一室。
私好みに改装して、たくさんの電子機器と実験道具を運び込み、自由に"ファンタジア"の研究をしてきました。できたのは合計5つ。rank1が1番最初にできたもので、質も悪い。
繰り返し作成して、より良質のものを目指しました。もちろん、効果もそれに合わせて増やしてね。
共通して現れる効果は既に放送させましたし、あとはrank4とrank5の観察に専念しましょ。
…あ、忘れるところだった。
rank1からrank3までは、もういらない。
つまらないものは、嫌いよ。
──じゃあ、お疲れ様♪