表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/87

さあ、お前の罪を数えろ!


「・・説明、ね。本当に心当たりがないの?それともしらばっくれてるのかしら?私にはその判断が出来ないからどうかしら?取り敢えず死んでみるっていうのは?」


再度那由他が構える。

・・両手で。

今度は本当にヤバそうだな。

そう男の子の勘で判断した俺は、魔力を身体強化に使う。

ちょうど、渚と闘っていた時にしていたように。


「・・・・・・。」


ドッ!ドッ!ドッ!


那由他の氷の弾丸が地面を抉る。

景気良く抉る。

水樹は必死で避ける。

執拗に股間ばかりを狙う、狙撃手の魔弾を。


「・・・・・・。」


ドッ!ドッ!ドッ!


止むことのない狙撃。

必死で避ける水樹。

増える弾痕。

増える市役所の職員の仕事。


「・・・・・・。」


ドッ!ドッ!ドッ!


魔力で強化した膂力をフルに活かし、氷弾を避ける水樹。

那由他は避けられても構わず、撃ちまくる。

股間を狙って。

一発でも当たれば、男の子から女の子にジョブチェンジしないといけないため、水樹は緊張している。


「・・・・・・。」


ドッ!ドッ!ドッ!


狙う那由他。

避ける水樹。

この攻防戦はスタミナ勝負だ。

いや、正確には魔力勝負だ。

二人は自分のでは無いにしろ、魔力を使い、魔法を行使した。

その経験が眠っていた内なる魔力を呼び起こし、今こうして二人共自分の中の魔力を感じ、使用している。

使用しているが、なにせ目覚めたばかりの魔力だ。

ブレイドさんたちや渚、神父さんと比べて、殆ど無いと言っていい。

よって、二人共魔力がいつ切れてもおかしくない。

那由他が先に魔力切れを起こせば水樹は助かるが、水樹のほうが先に切れた場合、水樹は女の子になってしまう。


「・・・・・・。」


ドッ!ドッ!ドッ!


「・・っ⁉︎いい加減、無言で狙うのやめよ?ていうか、一旦落ち着こう?ね?ダメ?そこをなんとかお願いします!ご主人様!!」


ピタッと那由他の攻撃が止まる。

そして、何故か水樹から見えないように、顔を背ける。

肩が少し揺れている。

笑っているのか?

顔が少し赤いようだし。

ナレーション的には、那由他はなんだか気持ち悪い行動をしていると、書いておくか。


「・・なによ、私の奴隷のくせに。」


何故か那由他は嬉しそうだ。

表情は殆ど変化ないが。


「本当に、俺にはお前に玉とられるようなことをした覚えがないんだ!だから、なんで急にこんな事をするのか、せめて理由を聞かせてくれ!」


水樹は必死に訴える。

犬でいうなら、仰向けで腹を見せている感じだ。


「・・どうやら本当に分からないようね。あんな事をしておいて。それじゃあ教えてあげるわ、きっと後悔するでしょうけど。」


那由他は斜め上空に目配せをする。


はい!例の場面ですね!


ナレーションは那由他の合図を受け取り、中空に水樹が渚に対して淫行している場面を映し出す。


大丈夫、まだ神父さんの結界魔法は切れてないから、他の人に観られる心配は無用ですよ。


「どうかしら?これでも、身に覚えがないかしら?」

片眉を上げ、問いかける那由他。


「あわわわああぁ」


水樹は戦慄した。

膝はガクガクと震えだし、腰が砕け、おへそで茶を沸かし、お腹と背中がくっつき、目糞が鼻糞を笑い、関節が大集合する。

そう感じる程、水樹の意識は混濁し、動揺、錯乱していた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ