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伝説の願望


『いやー、今日は本当に色々あったな。

放課後は那由他のパンツを拝み、帰り道では奴隷にされ、その後、変態尼僧のパンツも拝み、乳まで揉んだ。それから、那由他大人バージョンの、けしからんボディも見た。

これはもの凄いな。

今よく考えると、エロゲの主人公みたいだ。

もしかして、ブレイドさんが俺の願いを叶えてくれたのか?

そして、今からもっとエロゲっぽいイベントが待っているんだな。

・・楽しみ〜!!

いやはや、それにしても那由他の大人バージョンはオッパイデカかったなー。

今の那由他もいいけど、やっぱり俺は大人バージョンのほうが・・・。

やばっ、思い出したら鼻血が…。』


鼻血が…。

出ている。

噴き出すように出ている。

そして、後方に飛んでいるような浮遊感も感じる。

鼻も痛い。

これらのことを鑑みるに、どうやら物理的なにかの力によって吹き飛んでいる最中のようだ。

本当、世の中何が起こるか分からないよな。


「さぁ、水樹、最後に何か言い残すことはある?筒井筒のよしみで、ご両親には伝えておくわ。」

「・・・ッ⁉︎いきなりなんだよ!赤いのでちまっただろうが!」


なんでいきなり旋風脚してくるんだ、このアマは?

やるなら合図くらいしろってんだ!

・・おかげでパンツ見逃しちまっただろ!


「最後の言葉はそれでいいのね?しっかりご両親には伝えておくから・・・安らかに逝け!」


那由他は指を銃の形にし、霊丸とばかりに叫ぶ。

水樹はその動作に嫌な予感を感じ、とっさの判断でローリングで横に避ける。


ドゴッ!


水樹の判断は正しく、さっきで水樹の股間があった場所を、那由他が出した氷の弾丸が撃ち抜き、アスファルトの地面を抉る。

それを横で見ていた俺は心底震え上がり、マイJr.も縮こまっている。


奮い立て!俺の中の男の子!


空いた穴はどうするのかだって?

なに、心配せずとも、空いた穴は市役所の職員が塞ぐはずさ!


「ばっ、ばっ、バッカやろ〜、女の子になったら、ど、どうするんだよ〜。」


水樹はすっかり肝が冷えてしまい、情けない声を出す。



【メッチャ、ウケるんだけどwいいぞー!もっとやれ那由他ー!水樹の奴を主人公の座から引きずり降ろせーw】


俺はこの時、心に誓った。ナレーションの野郎に10倍返しでこの借りをきっちり返すと。


「下手に避けると苦しいだけよ。素直に受け入れなさい。」

「ちょっと待った!ちょっと待って下さい!どうしちゃったんだよ急に?説明キボンヌ!キボンヌ!それに、なんでリリーさんはあっちの世界に帰ったのに魔法使えてるんだよ⁉︎」


身体の方は、リリーさんが那由他の身体から出ていった時に元に戻った。

ということは、リリーさんが居ないと魔法は使えないってことになるのでは?

でも、那由他は魔法を使った。

どういうこと?

もしかして、魔法は必ずしもブレイドさんたちと融合しないと使えないってことではないの?

ということは、俺も使えるのか?

あの伝説の願望を叶える魔法、

時間停止魔法をっ!!!!!!

皆の者!俺に続けー!!!!

ウォーー!!!


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