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忍び寄る歪


「くそっ!上手くいかなかったら、恨むからな!」

水樹は半ばヤケくそ精神で再び六合の終の柄を握る。


ドクンッ‼︎


まただ、また変な感じがする。

この感じは本当に微弱な感覚だが、だからと言って許容できるものではない。

じわじわと。

牛歩の歩みで。

確実に。

迫り来る、歪。

だが、今はそんなことを気にしている場合ではない。

早くやらないとブレイドさんの魔力が切れてしまう。

確か、明確に”斬る”対象をイメージするんだよな。


「どっせいっ!」


脳内で意識だけを斬るイメージを明確にし(意識だけを斬るイメージってどんなイメージだよ!)、

水樹は思いっきり踏み込み、渚を斬る。

渚の意識だけを、斬る。


「いけたかっ⁉︎」

《まさか、ぶっつけ本番で成功させるとはね…。あの方も滅茶苦茶だよ。》


渚は・・・。

気を失い、倒れていた。

見た所外傷は無い。

水樹は意識だけを斬ることが出来たようだった。


「やったー!成功したぞー!俺様天才!」

《ふ〜、水樹の妄想力は魔法並みだよ、本当。》

「ふふふふふ!もっと褒めたまえ!寿ぎたまえ!」


高笑いの権化、水樹。

正直、ウザい。死んでほしい。

多分、水樹本人はただ調子に乗ってるだけで、自分がどれ程のことをしたか分かってないんだろうな。

どれ程、”特異”なのか気付いていないのだろう。


《水樹、そろそろ、その頭の悪い高笑いを止めてくれないか。渚さんが起きてしまうよ。》

「えっ⁉︎そんな簡単に起きちゃうの?」

《さぁ?意識斬られた人なんて見たことないし、聞いたこともないからなんとも言えないね。でも、起きないとも限らないだろ?》

「このままずっと起きないなんてこともあるのかな?」

もしそうなったら、殆んど殺したのと同じじゃないか。

《どうだろうね?”斬る”の度合いによるのかな?肉体と意識の繋がりを斬ったのか、絶ったのか。この違いで、どうなるか決まるのかも。推論の域を出ないけどね。》


もしブレイドさんの推論が正しいのなら、まずいかもな。

俺結構思いっきり踏み込んだから、意識を完全に絶っちゃったかもしれない。

ポリ公に捕まってしまう!


《水樹、今は青ざめてる暇はないよ!早くあっちの援護に行かないと!》

「そうだった!那由他も闘ってるんだった!」


あいつの相手は、渚が一目置くほどの神父さんだ。

早く援護してやらないと、最悪の結果も有り得る。


「よしっ!覚えたての飛行魔法で行くぜ!」


闘いが終わった後に渚のことは考えよう。


《ちょっと待って‼︎忘れたの?今僕たちは魔力ゼロだから飛べないよ!》

「あっ、忘れてた!どうしよう?走っていくのは構わないけど、那由他達は空中戦してるよね?」


ビームで下から援護射撃するにも、あんまり遠いと当たらないよな。


《大丈夫、魔力を補充すればいいんだよ。》

「どうやって⁉︎」

《取り敢えず、渚の側まで行ってくれ。》

「了解。」


高笑いし、はしゃぎつつも、渚がいきなり目を覚ますことを恐れ、置いといていた距離を無くし、渚に近づく水樹。


《よしっ!このままオッパイを揉むんだ。入念に。》


よし!任せろって ー



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