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人生半クラッチ



「はい、バトンタッチ」

出てきた時と同じく、いきなり選手交代。

「やるな、小娘よ!我がジャッジメントギルティを避けるのと同時に攻撃までしてくるとは。この刺青が無ければ危ないところであった。」

神父さんの体に彫られている刺青の一部が淡い光を放っている。


「まぁね、こちとら伊達に中学生やってないんだから!」

《いやいや、那由他、変な見栄張ってる場合じゃないよ。まさかとは思っていたけど、あの全身の刺青全部魔法刻印だよ。これはヤバイかもしれないね。》

「そんなことよりリリー、このままじゃ攻めきられて終わりよ。なんか他に魔法ないの?」

風だけじゃもう間が持たないわ。

作者の残念な頭では、風魔法でこれ以上アイディアは不可能に近い。

出して後2.3個くらいね。


《ないこともないよ。さっき不発に終わった私の一番得意な氷魔法とかね。でも、難易度高いんだよな、あれ。それに風魔法で飛びながら氷魔法をなんていくら那由他でも厳しいって ーー》

「こんな感じかしら?」

さも出来て当たり前っしょ!

と言わんばかりに、掌の上に氷の結晶を出現させる那由他。


あのね、那由他さん。

一つの魔法発動中に別の種類、属性の魔法を発動させるのはどんだけ大変なことか知ってるの?

あのアバンの使徒の偉大なる魔法使い、もとい賢者のポップがどんな苦労をして、命までかけてそれでやっとの思いで会得した異種属性融合魔法をポンって!

ポンって!

まぁ確かに同時に発動したってだけで、融合まではしてないよ?

してないけど、どうせするでしょ?

メドローアとか撃っちゃうんでしょ?

そしてマホカンタでメドローアの返し合いが始まるんでしょ?

えっ?文句かって?

いえいえ、滅相も御座いません。

私は所詮ナレーションに過ぎないですから。

ただ今後の展開を考えるなら、しょっぱなから飛ばし過ぎると、後々主人公補正だけで戦うどっかの漫画みたいになってしまうと諫言しているだけです。はい。


《…驚いたよ、那由他。ここまでとはね。こんなに相性が良いと欲が出てきそうだよ。》

「何なの、欲って?」

《えっ、気にしないで、こっちの話だから・・・。あっ!那由他っ!》

「分かってる!」

瞬時に回避。

鼻先をかすめる斬撃。

この空間が真空で無かったなら、風圧で吹き飛んでいただろう。

しかし今回の神父さんは一撃では止まらない。

猛攻神父さんである。

一撃目が避けられるや否やすぐさま追撃。

心なしか、いや完全に表情が怒髪、天を衝くって感じだ。

ナレーションとして心中お察しします。

そりゃあ、闘ってる相手が戦闘中急に止まって、独り言を言い出すなんて前代未聞ですよね。

舐めプかって感じですよね。

えっ?独り言じゃない?リリーと話してるだって?

だそうですよ、神父さん。

あっ、これは聴こえてないな。

完全に怒りのあまり忘我してますね。


因みになんですけど、作者の座右の銘は、人生舐めプにしようか、人生半クラッチにしようか迷ってます。

はい!そこ!死ねとか言わない!


「随分と舐められたものだな!闘いの最中に他のことに気をつかうなど!。死んで後悔しないことだっ!」

神父さんストラッシュ!

神父さんブレイド!

神父さん斬り!

えーと、神父さんパンチ!

神父さんストレート!

こんな感じで神父さんは、息をつく間もなく連続攻撃を繰り出す。

那由他はそれを避けるだけなのだが、作者が自分で言うのもなんだけど、単調だよね。

神父さんが攻撃して、那由他が避ける。

那由他頼むから攻撃してくれって感じなんだけど。


「あんたに言われなくてもやるわよ!」

神父さんパンチを避けざまに、那由他が柏手を打つ。

魔法はイメージが大切。

那由他は柏手という動作に風で、空気で相手を潰すイメージをする。

それは成功し、巨大な空気の塊が神父さんを両サイドから押し潰そうと迫り、実際に押し潰す。

しかし、


「ちょこざいな!」

またしても神父さんの刺青が淡く光る。

その刹那、那由他が生んだ空気の塊は一瞬で消滅。

そのまま殆どロスタイム無しで那由他に斬り込む。

「あれ、どうなってんのよ!」

世の中の理不尽を呪いつつ、持ち前の切り替えの早さで、ショックから瞬時に立ち直り、スウェーで攻撃を躱す。

もしかして、結構バトルっぽくなってきた?



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