那由多さんはS
そう言えば、夢の話ばかりで自己紹介がまだだったな。
俺の名前は近藤 水樹。
趣味は、ネットショッピング。(最近は、写輪眼のカラコンを買いました。)
若干中2病を拗らせてることはみんなには内緒なの。
設定上ね。
容姿はエロゲの主人公らへんでも想像してたらいいと思うよ。
その他のことは、おいおい話すかもだし、話さないかも。
(ここでちゃんと設定決めちゃうと、後付けしにくくなるしね☆)
自己紹介終わり。(我ながら簡潔)
最近は”夢”のお陰で、寝ても覚めても、夢も現も”夢”のことで頭が一杯な訳だが、最近”夢”に対して気づいたことがある。
それは、どうも”そいつ”が話している言葉が、言語が、だんだん日本語に近づいてきているということだ。
昨日ついに、しっかりと日本語らしき言葉を聞き取ることが出来たのである。
一ヶ月かかってやっと叶った意思疎通である。
”そいつ”も思うところがあったのだろう。
いつもは表情一つ変えずに行うフィンガースナップも笑顔でやったように見えたのである。
さて、こうなってくると、今日の”夢”が楽しみになってくるというものである。(昨日は時間切れらしく、会話は出来なかったからな。)
気持ちは遠足前の様な、あのなんとも言えないワクワク感で、早く夜にならないかなーと、放課後に一人、教室で上の空を決め込んでいると、
不意に、視界が一瞬ブラックアウトする。
そして次に、うなじに鈍痛。
この鈍痛で、俺はようやく自分が攻撃されたことに気づいた。
「いやはや、私の一瞬の隙をつき、うなじに手刀とは実に見事!」
大体誰の仕業かは分かっていたので、うなじを押さえ、俯きながらも取り敢えず、強がってみた。
「何が実に見事よ!一瞬どころか、私からしたら、あんたなんて四六時中、隙つきほうだいキャンペーン実施中みたいなもんよ!
だいたい、何回も名前呼んでるのに目を開けたまま堂々と無視するなんて、万死に値するわ。
てか、死すら生ぬるい。生きたまま世界中の人の靴裏を舐めて回る巡礼の旅をするべきだわ。」
しかし、全力で上の空をかましていた人間にいきなり手刀&訳の分からない暴言とは、もしかしてコイツは”悪魔"の生まれ変わり、又はただの馬鹿ではないだろうか。
ー 那由他 理紗。
色白。
長身。
黒縁メガネ。
メガネの下の目は切れ長でいかにも意志が強そうである。
髪型はロングのストレート。
見事な黒髪で、キューティクルが冴え渡っている。
全体的な雰囲気として、気の強そうな黒髪長身メガネ美少女、というとこなのだろうが、俺からするとただのお節介な幼馴染みもとい悪魔である。
(ちなみに、巨乳ではない。これがエロゲなら巨乳かもしれないが、如何せん、これは現実。現実とは悲しいもので、中学生という絶対的な年齢の壁は越えられなかったようだ。いやー、将来に期待!)
「あー、耳元でうるせーな。ミス・将来に期待さ・・・」
「余計なお世話よ!」
手刀のお返しとして、那由他が気にしているであろうことを、いかにもワザとらしく宣っていると、セリフの途中でいきなり目を狙っての目つぶし攻撃。
俺はその攻撃を、鼻の上で合掌をすることでなんとか防ぐ。
ふぅ、グラップラー刃牙読んどいてよかったー。
しかし、何とも気性の荒い女だ。
それにマナーもなっていない。
普通、会話というものには順番がある。
会話はキャッチボールしてこそ成り立つ。
そして、明らかにさっきは俺のターンだった。
俺が投げる番だった。
それなのに途中で割り込んできて、尚且つ目つぶし。
こんなことれたら、こんなことをされ続けたら、いつか命に関わることになりかねない。
会話するだけで。
大袈裟ではなく。
よって、家が隣で、そのせいで一応幼馴染みという設定上、もとい立場上、今更ではあるが、会話のルールを教えてあげるというのは情けというものであろう。
ということを考えている間も、那由他はどうにか俺の目を潰そうと、白く細い指をグッと伸ばしたり縮めたりを繰り返している。
全く貪欲なやつめ。
「あのー那由他さん?取り敢えず、怒りとこの手を納めてはくれませんか?この通り、お願いします!」
ゆっくりと会話の手ほどきをするため、先程目つぶしを防いだ合掌の構えのまま、一旦下手にでる。不本意ながら。
「・・・あら、水樹にしてはえらい下から物を言うのね。今日の夜辺りに、星でも降るんじゃないかしら。それとも、やっと人間としての格の違いに気づいて、敬意を払う気になったの?」
そう言いながら、ゆっくりと、緩慢な動作で攻撃してきた手を鞘に納めた。色々と言い返したいことがあるが、星が降るなんてただドラマチックで綺麗なだけだが、話を進めるために敢えて無視する。
「それと、急に那由他さんに話したいことが出来たので、一旦三歩程後ろに下がってもらっていいですか?」
「三歩下がるというのが腑に落ちないのだけど、まあ、いいわ。敢えて従ってあげる。感謝なさい。」
そう言って躊躇いながらも、後ろに三歩下がる。これで、少しは安心して話が出来るというものである。
「えーと、まずは軽く雑談をしてそれから本題に入ろうと思うのだけど、いいですか?」
「・・・まあ、吝かではないわ。」
了承の取れたところで、まず、どれだけ会話が出来るのかテストさせてもらうとしよう。
まさか、自分が試されているとは夢にも思うまい。我ながら策士。まずは会話のキャッチボールの練習といえばこれ。しりとり!
「じゃ、今からしりとりをします。先攻は俺から行かせてもらいます。えーと、バナナ。」
「下ネタはあまり好きじゃないの。とても不快な気持ちになったわ。だから、責任をとってくれる?」
何故、そうなる⁈
「いやいやいや、しりとりするって言いましたよね?確かに言いましたよね?バナナが下ネタって、とんでもなく恥ずかしいヤツだなテメーは。」
「そんなことより、早く責任とりなさい。」
おふっっ‼何でだ⁈表明上は、ただしりとりに興じようとしただけなのに。
話すら聞いてくれない。
まさか、俺が試していることがバレたのか?
いや、そんなはずはない。
俺は完全に下手にでている。
那由他もおだてりゃ木に登るはず。
登るはずなのにコイツ、登ろうとしやがらない。
いや、もしかして木すら認識していないのでは⁉
「ちなみに、本当にちなみになんだけど、どう責任をとればいいのか聞くだけ聞いていいですか?」
責任とは何だろう?と、少し気になったので取り敢えず聞いてみた。
「勿論、先程潰し損ねたあなたのジュニアを潰させる、いえ、言い方がはしたなかったわね。言い直すわ。あなたの分身を私に捧げなさい。」
なんの恥ずかしげもなく。
刹那の躊躇いさえも感じさせず。
思わず、お又を手で庇ってしまう程の高圧的な物言いで、ぶっ飛んだことを言ってきた。
てかさっき、下ネタ好きじゃないとか言ってなかった⁉
「お前が貪欲に潰そうとしてたのは、俺のジュニアでも、分身でもなく、眼球だ!」
「あら、そうだったかしら?それは失礼したわ。最近"寝不足"で頭が回ってなかったわ。それでは改めまして、さっさと眼球よこしなさい。いや、寄越せー‼」
「いやいや、マジで恐いからやめろー‼」
いきなり、飛びかかってきた。
こっちは座ったままだったので逃げることもできない。(一度も座ってるなんて描写は無かったが)よって、叫びながら防御するので手一杯だった。
「冗談でもやっていいことと、悪いことがあるって御母堂からご教示されなかったのか⁉」
「なにがご教示よ。しゃらくさい。勿論、そんぐらい知ってるわよ!」
「知っててやっているだと⁉それじゃ御乱心じゃねーか!」
「そうよ。御乱心よ。なんせ今は乱世。生まれた時代が悪かったわね。諦めなさい。」
「絶対諦めねーし、今は乱世ではなく、至極"平和"な平成の世の中だ‼」
「平和だなんて、本気で言っているの?もしそうだとしたら、あなたのおつむはクリーニングが必要よ。それとも、初期化かしら?もしくは、ニューラライズ?まぁ、どっちでもいいわ。」
「クリーニングも初期化もやった瞬間、俺が俺じゃ無くなるじゃねーか‼せめて、ニューラライズでお願いします!」
しまった。あまりにも述べつ幕なしにわけの分からん罵詈雑言ばかり浴びてしまった所為で、三択の中ではまだマシに思える、ニューラライズをつい選択してしまった。
記憶を改ざんされちまう。
「オーケー。了承も取れたことだし、いいわね?」
と、言って適度な間合いをとり、おもむろにスカートの裾を捲り始めた。
「うぉい⁉どれをどうやったらそんな展開になるんだ⁉」
「・・・・・・。」
「やめろ!やめてくれ!目のやり場が、やり場がー‼」
とか言いつつ、ガン見だよね。お約束だよね。
「・・・穴があくほど見るんじゃないわよ‼本当に穴があいたらどうすんのよ‼」
先程から、スカートの下でゴソゴソしていた那由他が、よくよく見ようと顔を近づけていた俺に、恐らくスカートの下から取り出したであろうニューラライザーで、目に穴を開けようとする。
「うおっ⁉危ねえ‼てか、落ち付け!見てるだけで穴があくわけないだろ!
このままだと、穴があくのは俺の目になっちゃいますよ⁉でも、あれ?なんでニューラライザー持ってんの?
わっ、危ねえって言ってんだろ!それ、絶対使い方、間違ってるからな‼
それと、本当になんで持ってんの?」
「私に靴の裏に引っ付いているガムのような、汚れた醜悪な心を持った幼馴染みはいらないわ。」
「相変わらず、イマイチ分かりづらい暴言吐きやがって!後、話しを聞け!なんでそんなもん持ってんだよ?」
「煩いわね。しつこいわね。躾がなってないわね。勿論、こんなのともあろうかと、ネットで買ったに決まってるでしょ。」
こんなこととは、どんな事だろうと一瞬考えたが、考えたってあいつの考えてることが、俺に分かるはずもないのでやめるとして。
やめとくとして、それにしても、足綺麗だったなあいつ。
いつもは、ロングの黒いストッキングで足を隠してるから、気付くことが無かったが。
特に気にするでも無かったが、野郎、スカートの下にどエロいパンツANDガーター履いてやがった!
学校になんてもん付けてくんだよ‼
きめ細かく白い肌の太腿と、黒のガーターが織り成す艶やな白と黒のコントラスト。
程よい肉付きで、ガーターベルトが少しだけ食い込んでいるのが、なんとも情欲を刺激する。
正直、釘付けだよね。
眼福だよね。
目の保養だよね。
しかし、ガーターなんて履く奴だったっけ?まあ、男子三日会わざれば、刮目せよと言うし、男子に限らず女子もそうだと考えれば、というか、性格は男勝りだし不思議ではないか。うん。そういうことにして ー
「いきなり、顎に手を当てて考えだすんじゃないわよ!もう我慢できないから言っちゃうけど、途中から心の声出てたし。出すならせめて、顔で止めておきなさい‼」
話の次は思考を遮られて、反射的に顔を上げた瞬間、白光一閃‼ニューラライズ‼
「くっ⁉なんだ、なにが起こったんだ⁉目が見えないよ⁉目が⁉目が⁉お母さん、お母さーん‼」
「うっかり、マザコン露呈すんな!変態中2男‼」
げしっ、と軽く前蹴りを喰らい、喰らいながらも、翻ったスカートの下を視界不良の中、しっかりと心のシャッターを押し保存した。バックアップも完璧だ。
「誤解だ。俺はお前に欲情したりなんかしていない。勿論、マザーコンプレックスとかいうものでも無い。ただ、綺麗だなって思っただけって、あれ?俺、どこらへんから口に上してました?」
見え見えの嘘を付きながら、もしかしたら、重要なとこは聞かれてないのではと、淡い期待を込めて聞いてみた。
「さっきは足綺麗だったな、からよ!」
「さっきは?」
ここで少し違和感を感じたが、次の那由他の言葉が衝撃的過ぎて、何処かへ飛んでいってしまう。
「ついでに、心のシャッターを押したのも知っているわ。」
「俺それも言っちゃってた⁉」
「バックアップも取ってあるんでしょう?これはニューラライズは避けられないわね。見られたからには、消《殺》さないと。」
「字面が違うよ那由他さん⁉これだと、記憶だけでは済まないよ⁉」
「面倒無用‼」
「そこは、問答無用だろ⁉」
誰だって面倒はいらない。とか思ってる間に、どこから取り出したのか(まぁ、ニューラライザー同様、ガーターベルトに挟んでたんだろうが)"あの"サングラスを掛けていた。
「うぉい、えらい本格的なエージェントじゃねーか。」
「無論、抜かりは無いわ。さて、そろそろいいかしら?」
すっごく残忍な笑顔で、俺の目の前にニューラライザーを構える。そんな絶対絶滅のピンチの中、俺に神が降りた。
妙案が浮かんだのだ。ふっふっふっ、デカイ顔出来るのも今の内だぞ那由他?今こそ、貴様の無力さを知れ!
「さようなら。水樹。今度目が覚めた頃には、あなたは私の最寄りの奴隷よ。」
そう言って再び白光一閃!ニューラライズ‼しかし、俺は心の中で自画自賛しながら、ついさっき思いついた妙案を実行に移す。
その妙案とは、誰もが思っていたことであろう"あれ?目瞑ればいいだけじゃね?"作戦である。
というとこで、俺は目を思い切り瞑った。成功だった。
「さぁさぁさぁ、どうした?以外だったか?びっくりしたか?これで手も足も出まい?」
得意げだった。してやったりだった。やっといつもの調子が出てきた気がする。これで形勢逆転だ。
「・・・・・・。」
おっ!これはかなり効いているようだぞ。そりゃそうだろうよ。なんせ、わざわざネットで買ったニューラライザーが無駄になったからな。
ついでにサングラスも。ザマーミロだ。ガーターベルトも見れたし、こんなにも他人の不幸は美味しいものだったのか。蜜の味どころではない。俺にとっては悦の味だ。うへへ。
「・・・。」
っと、もうそろそろいい頃だろう。目を開けて、今頃、死んだ魚のような目になっているであろう奴の顔でも拝みますか。
ー スッと目を開けた瞬間。それは、すべてを悟った瞬間だった。
「南無三! 」
ー ぐちゅ。始めにそんな音が目から、次にジュニアから聞こえた。
そう。
この日、この時、この瞬間が、僕にとっての『南無三記念日』。南無三なんて人生で使う時が来るとは思わなかった。
「手と足ぐらい出るに決まってるでしょ。一挙手一投足って言葉知らないの?」
「・・・知らないの・・はお前の・・方だ。一挙手一投足・・に手も足も出るというニュアンス・・はない!」
目とジュニアを押さえながら、なんとか反撃する。
「そうだったの。これは勉強になったわ。それで、本当はどんな意味があるの?」
「・・・本当は、こまかな一つ一つの動作や行動という意味だ!(Yahoo辞書)てか、人が・・・こんなに空前絶後の悶絶してるってのに・・・よく冷静に一挙手一投足の・・・意味とか聞けるな?血も涙も・・・ないのかテメーは。」
「どうやらその様ね。反論の余地もないわ。こんな私と違って、あなたは血も涙もあるようね。その証拠に目からどっちも出てるもの。良かったわね。」
「・・・・・・。」
(この女〜いつか絶対泣かす‼)
「どうしたの?いきなり黙っちゃって。どこか痛いとこでもあるの?あるなら、何処が痛いか教えて。痛いの痛いのFly Awayして上げるから。」
「イタいのイタいのはお前の頭だ!那由他!よくもまあ、こんなにいけしゃあしゃあと。何処が痛いかだって?そんなの目とジュニアに決まってるだろ!思いっきりやりやがって。でもなー那由他。けどなー那由他。俺が一番痛いのは心だ!マイ ハートだ!分かったら、もうほっといてくれ。」
そう言って、そっぽを向き、お前と話すことなど何もないアピールをする。
これで那由他も俺に興味を失って帰るだろう。気付けば1時間経って、18時を回っている。どうやら、長い時間話をしてしまっていたらしい。
そろそろ頃合いというものだろう。しかし、今更ながら何故那由他がこんか時間まで残っているのだろう?
いつもは取り巻きと連れ立って、大名行列のような列を作りながらさっさと帰ってしまうのに。(こいつにはファンクラブがあり、顎で使える親衛隊がいる)そういえば、取り巻きも見えないな。と考えていたら、
「なんだか、大人しく聞いてたら私が悪いみたいに言うのね?水樹。心外だわ。」
どうやら、まだ奴さんは帰る気がないようだ。まあ、もう少しなら付き合ってやるか。
「ああ、お前は人外だよ。俺が保証する。なんなら連帯保証人になるよ。」
「それは、ありがたい限りだわ。でもね、元はと言えばあんたから仕掛けてきたのよ?」
「ん?シカトしてたことか?でもあれは、上の空だったから仕掛けたとは言えないだろ?」
「それじゃないわ。勿論、始めの手刀もノーカウントだから。」
「手刀がノーカウントなのはイマイチ納得いかないが、どう考えても仕掛けてきたのはお前だぞ?」
「違うって言ってるでしょ。嘯くのもいい加減にしなさい!」
うーん。話が見えない。何故、俺が悪いのだろう?分からない。
「嘯いてねーよ!そこまで言うんだったら、俺が最初に仕掛けたってこと説明してみろよ。その説明にもし納得したら、お前の最寄りの奴隷だろうが、なんだろうがやってやるよ。」
「その言葉、確かに聞いたわ。男に二股はないわよ?」
「そこは二言でいいし、二股なんかするか!そもそも一股目すらいないわ!」
「そうだったわね。あんたみたいな、パラダイスデブリに彼女なんかいるわけないわね。」
「うっせーな!なんだよパラダイスデブリって!読者も困惑だよ!んなことはいいから、さっさと説明してみやがれ。納得出来なかったら、今付けているガーターベルトを頂くからな。」
あれは見事なガーターだったからな。もちろん俺は匂い嗅いだり、着けたりしないよ?本当だよ?
「相変わらず救いようのない変態ね。これだから二股どころか、一股も出来ないのよ。まあいいわ。思い出せないのなら説明してあげる。あなたが仕掛けてきたのは、私が手刀した後よ。」
ここでツッコむのは、悲しいだけだ。不毛だ。
「手刀の後って言うと、しりとりの下り当たりか?」
「そうよ。正確にはしりとりが始まる前よ。ここまで言っても分からない?」
全然分からない。
「余計に分かんねーよ。なんだよいったい?」
「ふぅ。ここまでくると逆に尊敬するわ。あっぱれよ。日本の夜更けだわ。」
「更けちゃった⁉全然嬉しくねーよ。早く言えよ!」
「じゃ遠慮なく言うけど、初めにあんたが『どれだけ会話が出来るのかテストさせてもらうとしよう。まさか、自分が試されているとは夢にも思うまい。我ながら策士。』とか言ってたんじゃない!」
「あっ⁉確かに言ってた!言ってたが、心の中でのはずだぞ?」
そう。心の中でのはずだ。それこそノーカウントだ。
「あんた、さっきから心の中で考えてること口に出してるのに気付いてないの?」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
えっっ‼‼⁉⁇
えぇぇぇぇぇえぇぇえーーーーー‼‼‼⁇
二章へGOー‼