表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚術師を召喚したいのですが、どうすれば良いですか?  作者: 島ノ松月
地球転生編第二部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/293

地球転生編 2-5 物部かすみ、霊能力に目覚める

物部かすみ、霊能力に目覚める


ここは、どこだろう。ベッドに寝てるのかな?もしそうなら、自分の部屋ということか。うーん、何か変な夢を見ていた気がするけど、気のせいかな。でも、何か見たことない天井だし、それよりも体が動かないんだけど、何で?


  「あっ、気が付いたね、かすみ」


  「えっ、玲?どうして、

   あんたがここにって、ここはどこ?」


  「病院だよ。病院のベッドの上。

   昨日ことは覚えてないの?」


昨日は、何してたっけ? 昨日は何日の何曜日? うーん、あっ、そうだ、サークルの皆と廃墟に居たんだっけ。


  「思い出した。廃墟に居たんだ。

   でもその後、どうなったか覚えてない」


玲からその日の事を聞くに及んで、なぜ私がそんなことになったのか、改めて不安に感じた。でも、何かよく分からないところに迷い込んだ気がするけど、本当の事か夢なのか全く判断できない。そんなことを玲に伝えた。


  「そうか、まぁ、無事だったから良かったよ」


ん、何か隠していそうな反応だぞ、玲君。まっ、後で問い詰めて聞き出してやろうか。


  「とりあえず、これから精密検査をして、

   問題なければ数日後には退院みたい。

   と言うことで、今日はゆっくりと

   体を休めていること、いいね?」


一応、着替え用の下着とかかすみの私物は3年生の榊原加奈子が調達して持ってきてくれたから、病室のロッカーに入れておいたよ、と言い置いて、一旦彼は加奈子と一緒にキャンプ場に戻るという。もう少し一緒にいてくれてもいいのに、冷たい奴だな玲は。はあ、独りぼっちになっちゃった。ただ、まだ体が思うよに動かないというか、かなり重く感じるので、本当に数日のうちに退院できるのかと少し不安になったりしてます。


 暫くして看護師さんに連れられて(と言うか、そのままベッドで運ばれて)、精密検査を行い、先程元の病室に戻ってきました(ベッドに載せられたまま)。あっ、そう言えば、今日は午後にもキャンプ場を出発して東洛市に戻るんだっけ。そうすると、一人で帰るのかな、寂しいな。あれ、少し体が動くようになったかな? そう言えば、お医者さんの問診の時にどうして体が動かないのか聞いたけど、一時的な低酸素状態に陥ったことで脳から体の各部位に送られる信号が麻痺していたのではないか、ただそこまで重症だと脳や臓器へのダメージが心配されるけど、脳も臓器も特に問題が見られない、だからちょっと現状は様子見だとか何とか。なんとなく、物部さんのケースはよく分かりませんと言われているようで、何か不思議がっていました。これぞ奇跡の生還というやつですかね、はは。


 午後になると少しずつ体が動くようになり、夕方には多少はベッドの上で起き上がったり出来るようになって、かなりホッとしています。そして、今はすることもないのでテレビつけて見てますが、特に興味のある番組がないので、ただぼーっと見ているだけ。暇だ。と、その時、


  「かすみ、どう調子は?」


あれ、玲、どうしてここに? みんなと一緒に帰ったんじゃないの?


  「あー、一応、僕は関係者ということで、

   かすみの付き添いで残ることにしたんだ。

   どうせ寂しがっているだろうからと思ってね、

   と言うのは冗談で、ほら、

   僕の時にも毎日見舞いに来てくれたりしたから、

   そのお礼かな」


へん、寂しくなんかないわ、ボケ! でも、とっても嬉しい。あっ、ちょっと目元が熱くなってきた。


  「別に寂しくなんかないけど、まあ、

   あんたが居たいというなら勝手にどうぞ!」


などと強がったりしますが、照れ隠しです。あっ、でも玲のやつ、どこに泊まるんだ?まさかこの病室?確かにベッドの空きはあるけど、それはねー、でも嫌ではないかな。


  「あー、僕のことなら心配しないで。

   この町にビジネスホテルが1軒あって、

   そこで取りあえず2泊することに

   したんで大丈夫だよ。

   まあこの時期利用者も少ないみたいなんで、

   延泊とかは大丈夫みたいだけどね」


あー、左様でしたか、全く、少し期待したじゃないか。


 そう言えば、昨日から何も食べてなかったのか、凄くお腹が空きまして、結局病院の夕食をがっつく様に平らげてしまいました。恥ずかしいけど、食欲に対するこの生理現象は誰にも止められませんでした。尤も、玲にこの姿は見られていないのは良かったかな。ちなみに、玲はどこかで夕飯を食べてそままホテルに直行するそうです。と言うことで、あいつと会うのはまた明日になりました。


 夜、就寝時間になった頃、何とか自力で歩けるようにまでは回復したので、少し廊下に出てみることにしました。廊下を出て左方向には病室とナースステーションが、右方向には更に幾つかの病室と自動販売機コーナーを見つけたので、取りあえずそちら方向に歩いてみました。別に飲み物の制限は受けてないし、丁度飲みたい緑茶があったので、一旦財布を取りに戻ろうと引き返そうとした時、先程まで誰もいなかった廊下の奥、丁度私の病室とナースステーションの中間にある窓際に一人のお婆さんの姿が目に留まりました。別にこんな時間でも起きている人はいるだろうし、私の病室の左方向にも病室はあるから、多分そこの入院患者だろうと特に怪しく感じることもなく、そのまま歩いて病室に入る前に「今晩は」と挨拶したのですが、特に何も反応せず、ただじーっと病室方向を見つめて立っております。ちょっと変に思いつつも、取りあえずロッカーから財布を取り出して、再び病室を出て何気に左方向を見ると、先程のお婆さんの姿はどこにもありませんでした。まあ、そのまま病室に戻ったのだろうと思い気を取り直して自販機へ直行。お目当てのお茶をゲットして病室に戻りかけた時、前方から看護師さんが巡回に来られました。今晩はと挨拶して、少し気になったので先程目撃したお婆さんのことを尋ねたのですが、何か怪訝な表情をしていました。そして、私の話が終わった時に、その看護師さんから驚きの言葉が。


  「こちらの病室には誰も入院してませんよ。

   見間違いとかではないですか?」


えっ、見間違い? うーん、挨拶しても何も返事はなかったから、その可能性は全く否定できないけど、まだ廊下の明かりは灯っているし、見間違いすることは無いと思いつつ、そうですね、見間違いですかね、などと適当に相槌を打って、そこで看護師さんとは別れました。でも、本当に見間違いかな?


 翌日、朝食を頂いてから少し経った9時半頃に、病室の入り口に玲の姿が現れました。体調はどう?との挨拶の後で、早速昨晩のことを玲に話すことに。すると何やら思案気な表情のままに私の話を聞いておりました。それから、彼の口から驚くべき言葉が


  「かすみ、恐らく臨死体験してるから、

   霊が見える様になったんじゃない?」


えー、私、霊が見えるの!? うそ、マジ、ガチなこと? いや、それよりも、何かさらっと玲君仰ってますが、私臨死体験したんですか?でも、記憶のどこを探しても、お花畑とか三途の川とか見てないんですが。え、ちょっと、どういうこと、マジできちんと説明しなさいよ!


  「うーん、話せば長くなるから、

   退院した後で話すよ。それでいいよね?」


いや、良くないです、今知りたい、今知りたい!


  「もう、分かったよ」


と言って、なぜか病室に誰もいないことを確認する玲。ここは大部屋だけど、現在入院中は自分だけ。


  「昨日行った場所には別の世界に

   繋がる門があったんだ。

   僕は、ほら、臨死体験しているから

   それが見えたんだけど、

   どうもかすみはそこから

   別の世界に行ったんだ」


えっ、何それ、別の世界って、異世界と言うやつ。よくラノベとかアニメで題材になるけど、私そんなところに行ったの。何か、少しファンタジー


  「でも、別の世界と言っても、実は霊界。

   そう、霊魂が住む死後の世界。

   そこに霊魂ではない生身の人間が

   行っちゃったの」


はあーん、それで臨死体験か、なるほど、なるほど。じゃないは、何それ、私が幽体離脱とかして魂が死後の世界に行ったのではなく、この体のままで行ったってこと? それって、一体どうなるの? あかん、何やよう分からへん


  「僕も生身の体で霊界に行った場合

   どうなるかは分からないけど、

   何とかその門を開けることが出来て、

   そうしたら、門の内側にかすみが倒れていたんだ。

   それで何とかこちらの世界に引っ張り出した、

   ということ。

   だから、その時に霊界に足を踏み入れたことで、

   霊能力?と言うのが身に付いたんじゃないかと、

   推測する訳、分かった?」


何か分かったような、分からないような、でも何となく女の感ですが、玲君、何か他に隠しているっぽいんですが。それと、そこが霊界だとどうしてわかったんですか?


  「いやいや、別に何も隠してないよ。

   と言うか、僕にもよく分かってないんだ。

   ただ、あれだけ目立つ門があったのに、

   僕以外にサークルのメンバー誰も

   気づいてないんだ。

   そうすると、この間の少女のこともあるけど、

   この世の物ではないものが見えたということで、

   そうすると霊界じゃない、

   という結論になったわけ」


そういう事か、それなら納得です。はい、疑ってすいませんでした。そうか、遂に私にも霊が見える様になったのか。玲が霊を見た時(ってなんか、玲、霊って紛らわしいな。早口言葉かと突っ込みたくなる)、羨ましいと言ってたけど、いざ自分が見える様になると、何だろう、何か見ちゃいけない物を見たことから来る恐怖心というか、何時でもどこでも霊体を見続けているとそのうち気が触れるのではないかと言う不安、そんな感じを受けてます。多分、玲も同じことを感じているんだろうね。でも、折角だから、何か心配なこととか不安なこととかあったらお互いに相談し合うのもいいかもね。


 衝撃的な事実が明らかにされたものの、理由が分かったことで、私自身少し気持ちが楽になったりしました。そして、翌日にもう一度検査を行いまして、特に問題なしとのお墨付きが得られ、無事退院の運びとなりました。退院の時、玲も来てくれたので、一緒に挨拶回りをしておりましたが、看護師さんが玲に対して「彼女さん元気になられて良かったですね」などと声を掛けられた時、なぜか顔を赤くしてました。少し可愛かったですね。少しだけ。その後、この町から大学のある東洛市までは、当然直接行ける交通手段がないので、一旦東京に出てそこから新幹線で向かうということになりましたが、新幹線に乗った途端、玲のやつ、子供みたいにはしゃいでしまい、今度はこちらが赤面でした。もう二度と、あいつとは新幹線に乗りません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ