プロローグ 一回目 回帰
世界がこんな風になってから何十年たっただろうか。
今までの仲間たちはみんな俺のために死んでいった。
助けられなかった。俺には力があったはずなのに。
仲間がいても意味がないと気づいた俺は、ずっと1人でここまできた。
そして今、最後のクエストをクリアした。
長かった。俺はただ自由に生きたかっただけなのに、どうしてこんなことになってしまったのだろう。
すべてはあの日、突然として始まった。
何気ないいつもの昼時、突如として空に現れた謎の島。それに人々が気が付いた頃。世界各地でモンスターが大量発生した。当然モンスターなどしらない人類は、対抗できずにいた。だけど人口の10分の1ほどの人が、モンスターたちに対抗する力を手に入れた。力を手にした者は戦い、力を持たざる者は逃げた。
俺は力を持つもので、その中でも秀でて強かった。だから皆から称賛されたし、頼られたりもした。
けど、人間1人にできることは限られていて、全員を守り抜くことはできなかった。共に戦った者は途中でいなくなっていった。
やり直せたら、もし、初めからやり直せたらいかにいいだろうか。
《使用者の強い意志を感知。回帰する日付を選択してください》
「選択だと、過去にもどれるというのか。やってみる価値はある。俺が戻るのはあの日だ。」
《現在所持している能力を1つ回帰時に移行することが可能です。選択してください》
「俺が持っていく能力、俺は多くのスキルを有しているが、能力と言っていたな。これだけはなければ困る。」
《選択が完了しました。回帰します。揺れに注意してください》
その警告が表示された直後に、激しい振動が起き、目の前が真っ暗になった。
ーーーーー
目が覚めると俺はベッドの上で布団をかぶっていた。
「まさか、本当に成功したのか。ここは、、当時の俺の部屋だ。」
こんなものも持っていたな。と感傷に浸っていたがそんな時間はない。
時計を確認すると今の時刻は9時47分。モンスターが現れるのは13時ちょうどなので時間がない。
急いでこの状況に適応しなければ、ウィンドウは出せるようだ。
ステータスはウィンドウが出せるようになった時と同じのようだ。
始まると武器が必要になる。そして序盤に必要になる武器は、今でも入手可能だ。
「まず最初に向かうのは、寺だ!」
今回はプロローグということですごく短くなっていますが安心してください。次回からは普通になります。