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ある日

街の中心部にある放送機から音楽が流れた


四方向に同時に流すので


波長がずれて輪唱する


正午


山の頂上付近


真上から太陽が降り注ぎ


雲は低く


四方面に鎮座している


巨大な入道雲に覆われる山は


山下周りの街と山を遮断した


唯独という言葉が浮かぶ


雲から上の範囲だけが今ある世界だと


隔絶された山


雲はゆったりと蠢き真っ白な雲を生み出す


時々雲の間から街が見える


世界が雲の下までも広がっていることを思い出す


再び入道雲に覆われると


人間が消えてしまった世界が始まる


風が吹きわっさわっさと木の葉は揺れる


山の中に建物はあるが人影はない


また雲が隙間を作り街を見下す


さっきまでと何かが違う


なんだろう


先程は動いていたものが目にチラチラしていた


人や車だろう


今は何も動いていない


道路には止まった鉄の塊と化した車


人影はない


真昼の暑さの中歩いていないのは不思議ではないが


何かがおかしい



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