54/235
コンクリートから生えた植物
小さなたんぽぽのようだった
背の小さなその植物
たんぽぽは種がより遠くに飛ぶよう背を高くする努力をしているそうだ
そして風が運んでくれるのを待っている
コンクリートの隙間から顔を出すたんぽぽ似の植物は
僕はこれでいいんだ
ここでいいんだ
身長なんか伸ばさなくても良いや
どうにかなるさぁ
どこまでものんびりしてる
たんぽぽの生きていく強さはこの植物には見られない
似ているけれどきっと違う者
そう感じるのは仲間が近くにいるからかもしれない
小さき者は同じような綿頭を6.7個並べ
強かさ薫るたんぽぽは一輪でいる
強さと孤独
執着の無さと仲間