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花
濃い桃色の花が日光で白い世界に彩りを添える
東屋の屋根に咲く花
草の上についてからもなお楽しませる
濃い緑との対比は美しい
強い風にも耐えた強い植物
ほんのり甘い香りをあたりに漂わせ
熱と香りで幻覚を彷徨う
本格的な夏となると暑いという言葉すら
聞かなくなる
景色は白光線ではっきりきっぱり
何メートル先まで見渡せる
空気だけが水を含みじゅめじゅめと梅雨が続いている
不思議な感覚
曇り空の灰色と湿気がセットの自分
爽やかな夏の風景に湿気が組み合わさる
昼間は人の気配がない
夜と真夜中が活動的な土地だ
とてもじゃないが外で遊ぶ気なんてしない
身の危険を感じる日照り
サングラスなしじゃ確実に目をやられそう
これは幻想だったのか