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くものくも
スケルトンの体に
一度紡いだだけの糸足が6本
節が酸化鉄のように
赤土のように二つのポイントになっている
蜘蛛かな
糸を張り巡らせ葉っぱの上を歩き回る
風が噴き出すと体を縮めて動かなくなった
あぁ、風が吹く
胸がドクンと押し上げられる
入道雲
形がはっきりとしている
夜と昼の間を彷徨う雲
建物の上に覆い被さるように低く厚く
一つの世界を創り上げていた
雲の上部だけを山の下に降りた太陽が照らす
雲が近いね、
そうね、
蜘蛛が枝を綱渡して遊んでいた