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人工物って
人工物
と言っても元々の材料は私たち自身の体でなく
自然にあるものだ
自然は好きで人工物は苦手、
勝手にそうと思っていた自分がいた
なぜそう思うのか
理由はなかった
あるとすればクリーンで爽やかなイメージ、だろうか
ふと、気がついた
人工物とは-自然を人が加工したもの
-またある形を人間の用途に合わせて変化させたもの
で、あることに私は気づいてしまったのだ
衝撃だった
イメージは一人歩きし本質を見えなくするときがある
今を生きている人たちも昔も生きている人たちも
知っていたのかもしれない
だけど、一人ここにいる
それに気づかぬ人がいる
人間に使いやすいよう自然が加工されている物で
溢れた時代に生まれた自分には
本来の姿が見えにくくなっていたのかもしれない
そう考えると目の前のイヤホンもパソコンも
カレンダーもビニール袋も全部全部
地球という私たちのなっている球に元々ある物なのだ
私たちはゼロから物質を生み出すことはできない
ご飯を食べて鉄を熱で熱して曲げて道路を作る
私たちに生み出せるものは言葉とアイディアと感覚だ
この世にある全ての形あるものは宇宙だった