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雨音を聴きながら
「エイリアンをご存知ですか。」
-鋭利な牙を持つあんぱん
-遠足帰りのリアカー
-エイのアンサンブル
言葉遊びが止まらない
床を打つ雨の音に外に出る気持ちを奪われてしまった
小雨や雨上がりは散歩したくなる
ここまで本降りに傘なく歩くのは
今は少し憚られた
雲が隙間なくぎゅぎゅと敷き詰められ
糸ほども光筋が届かない
見上げることすらしなかった昨日の強烈な日差し
それに思い焦がれた1週間の雨期間
1日で文字どうり焦がれた肌
原色を変色して見せる雨天間に
日焼け後は強い影となる
瞬きの回数が増える
鼻から息が抜ける
微睡へと引き摺られてゆく