表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
169/235

気まぐれな猫さん

若い葉っぱに露がある


鈍く玉が光った


地面に落ちた葉っぱがずずずと体を引きずりながら


旅に出る


猫に会った


地域猫さんだ


たまに体を撫でさせてくれる


今日はどうだろうかと歩み寄る


茂み近くに座っていた


おいでと手招きするとこちらへ来てくれた


空から雨が落ち始める


いつも撫でている最中にするりと抜け出し


少し離れた場所へつやんつやんと移動して座る


猫さんの歩き方は素敵だ


ゆったりとしている上にラインが美しい


物足りないまま帰るのが定石だった


今日も少し撫でさせていただければ、と思っていた


膝の上に乗ってきた


ふぇと驚きの声が漏れる


体まるまる我が太ももに乗せて


撫でられるがままに体を預けてくれる


時々こちらの目を見上げて


また顔を戻す


体のかゆい所はないか探る様に


赤ん坊を撫でる様に


していると尻尾の動きが止まった


ずっとプランプラン尻尾だけ別の意思を持っているようだったが


体に沿う様にくるりと収納された


そして頭を我が指に預けた


しばらくすると指があったかくなってきた


黄色地に緑の目は閉ざされお腹が上下している


なんだか嬉しくなった


久々の寒さから暖を取るために選んだ


場所なのだろうが


手のひらに顔を押し付けるようにして眠る


愛しい体温は我が心も温かくしてくれた


心も体も冷え冷えとなんだか物寂しい気持ちの時に


現れた天使であった


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ