表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いちにちとして同じ日はないので  作者: みかん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

167/242

ミスト

「ミストみたいですね。」


そう告げると先輩はふふっと笑みをこぼした


首を傾けどこで懐柔できたのかと問うてみる


「小雨だと思っていたわ。ミスト、面白い表現ね。考えつかなかったわ。」


上品なお声に乗って返事が来た




車のライトに照らされた空間には


白い線がたくさん映し出されている


降っているこの雨はライトに照らされて


初めて存在が肉眼で確かめられた




じめじめとサラサラを往き来している


梅雨と呼ぶには湿気が生ぬるい


ぬるま湯で朝夕の区別がつきづらい


曇り空は太陽を隠し


この世が平坦でこれまでも変わらずこれからも変わらない


ずっと続いていくような


自然の在り方はそのまま人間にも影響する


頭の中が溶けたチョコのような


ぬるぬるのドロドロのふわふわの


抜け出せぬ快楽地獄の様を呈する


やらねばならぬことがある


分かっている故に体心と頭の戦いが起こる


戦うのは快楽の先にある地獄が見えるからだ



すべては幻覚、幻想


この霧が生み出した(まぼろし)であり、夢だ


しばらくはこの寝惚けたままの世界が続いていく





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ