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ブーゲンビリア
心のあったかさで
いつもの道はいつもの道じゃなくなる
夕焼け空が西の雲から顔を覗かせていた
赤とオレンジ
黄色と白
灰色とオレンジ
刻一刻と揺れ動く雲とどっかり空を覆った雲が
高度を変えて行き交う
厳寒を通り越して春へと進む中で
カエルは声高らかに鳴いていた
ブーゲンビリアとはこのことか、と
淡い薄い膜が花びらだと思っていた
それは花ではなくて
その膜の中に小振りな花が並んでいるのを見つけた
緑の葉っぱと赤い膜が対比を作り、存在感があった