134/235
星
星が見える
空気が冷えてくるにつれて空が高くなっているようだ
秋は月が大きくウサギの餅つき柄がよく見えた
名月と言われる季節だけあって大きくはっきりしている
であるのに白い雲やもやがかかりどこか朧げであった
まるで落ちてくる潰されてしまうような圧迫感・・・
今は月が遠くへ行ったのか、
なかなか手が届かない
時間の経過と自然の変化を感じる
あんな近くにあった月が存在感を薄め
星々に玉座を渡した
鋭く白い輝きは十時の上にばつ印を被らないように重ねている
点ではなく光源であるのか
僕はここにいるよと声を出していた
その声に吸い寄せられるように空を見上げる