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森に座る
ガジュマルが枝を伸ばし
葉葉を我らに影という形で役立ててくれている
木の根に腰掛ける
雨の後には蚊が大量に漂っていた
かゆい
羽音
水面に小石を思いっきり投げ込まれ
波打つような
胸内の水辺
我を失いそうな荒ぶりが急に訪問してきた
なけなしの理性を引っ張ってきて
それを鎮める
アカギいとう木は大木とはまだ呼べないだろう
他にもまっすぐ直立した木
モミの木みたいにつるっとまっすぐな木
両手2つで幹を囲えられる木々が
間隔を空けて屹立していた
50年で成長度合いに相違ある
面白い
ガジュマルとアカギ
同じ時間の流れでこうも様相が異なるのか
植物の多様性
それぞれの在り方を見た気がした
同じ時間だろうが同じ環境だろうが
それぞれ違うのだ
そして、きっとそれで良いのだ、と思わせてくれた
素敵な植物たち