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ーーー荒れ果てた工場。
淀んだ空気、すさんだ人間たち。
この惑星はもう末期だーーー
「今日もシケた面だなウェイグナー」
「言ってろよアレン」
(………おい。待て。待ってくれ)
「?顔色悪いぞルミナ」
「俺ルミナかよ!!!!!!」
やばい。
やばいやばいヤバイ死にたい。
なんか聞き覚えのあるモノローグだと思った。
「……俺の中2ん時の小説だよ……」
「?何の話だ?ルミナ」
「お得意の前世の記憶か?」
「止めて合ってるけどお前らに言われるとハズカシイ!!!」
えーと、ここは、今にも滅びそうな星で。
確か植物は皆枯れて、機械とロボットが支配してる世界。
タイトルはーー『満月の魔術師』。
「何でだよ!!この話満月も魔術師も大して出てこねぇよ!!!」
「前世の記憶ってのは厄介な奴だなぁルミナ」
「止めてアラン君読めるから!!変なとこでルビふらないで中学生の俺!!」
最悪なのは、この話が未完であることだ。