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夏の空に響け

作者: ねぎまる

演じ方は任せます。

アニメ寄りっていうより、舞台寄りのお芝居が好ましいかもです。

SE等あると臨場感出ていいと思います。

「夏の空に響け」


・稲草 かすみ:げんきいっぱいおんなのこ


・原田 空:げんきいっぱいおとこのこ


・慎司

・クラスメイト(3人でやる場合Aパートは慎司、Bパートは空が兼任)

・空の父(飛ばしてやっても兼任でも可)


使用SE、BGM(なくても可)

学校のチャイム、祭り会場、車のクラクション、エンジン音、

電車のベル、電車が通過する音、警笛、ドアが開く音


高3の夏。幼馴染のかすみと空は放課後の教室でだらっとしている


〜Aパート〜


SE:チャイムの音


かすみ:あ"〜〜ばり疲れた世界史ほんまに嫌や、なんやねん田中のやつ、教え方下手やねんきっと。知らんけど。


空:なんで急に関西弁??


かすみ「いや、なんとなく。なんか昨日録画した水曜日のダウンタウン見てたらさー、やっぱ関西弁っていいなって思って」


空:ほーーん???てかさあ、そんなことはどうでもいいんだよ。授業中ずっと聞きたかったけどさあ、昼休み告られてたでしょ


かすみ:えー?あーー、うん


空:なにその返事、で?どうなの、付き合うの???


かすみ:ふったよ。


空:え、なんで!彼結構イケメンだったじゃん!!


かすみ:うるさいなあ〜もう。空には関係ないじゃん


空:関係ないってなんだよ!おれはなあ、お前が人生でまだ1回も彼氏出来たことないからこんなにも心配にな


かすみ:だって空だって出来たことないじゃん。童貞だし。


空:はー??童貞カンケーねーじゃん!!俺はプラトニックな関係が好きなだけですぅ〜今後そういう関係が?出来たとしても?そういう行為はする予定ないですう!!はい傷ついたーかすみのその優しくない言動で傷つきました〜


かすみ:うるさいなあ。てかなに、空は彼女出来たわけ?


空:(被せて)今その話いいじゃん、今俺の話はよくない?デリケートだから、その話デリケートな話題だから、もうちょっと落ち着いてる時にしようね〜


かすみ:あーあー、イケメンイケボで高身長高収入のIT企業の社長の息子落ちて来ないかなあ〜


空:おっと、すごい無視だ。てかさあ、そんなハイスペックマンおちてこないし、万が一落ちてきたとしてもお前じゃいかしきれないだろその状況


かすみ:は?何それ何が言いたいの


空:え、ちょっと目付き悪すぎない?そんなんだからずっと彼氏出来ないんだよ?俺がなってやろうか


かすみ:はー?無理なんですけど


空:ひどい!いやさあ、全然話変わるけどさ~なんか、俺たち幼馴染ってだけの理由でひとまとめにされてるじゃん、あれなんなんだろうね


かすみ:はやしたてたいだけでしょ?ほっとけば。


空:原田と稲草でなーにが草原コンビだっつのな。地味に上手いのが腹立つよな。ハッピーセットとか言ってる奴らもいんだぜ??ほんと草生えるわ


かすみ:ねー。あーほんと、彼氏出来たらこんなやつとハッピーセットにされたり、そんなことも言われないんだろうになー


空:.............。んんん彼女欲しいなあ〜!!!


かすみ:...そっすね。そろそろ帰るかあ~。空、後ろ乗っけて~


空:えーやだよ。なんか知らねーけど最近お前乗せて漕ぐの疲れるんだよ.......あ、わかったお前最近ふとっ


かすみ:(被せて)空ってさあ、自殺願望あるの?


空:いやあの、、申し訳ございませんでした。


かすみ:セブンの肉まん奢ってね


空:えー俺ファミマがいい


かすみ:nanacoポイント貯まるんだからいいじゃん


空:肉まんだったら1ポイント程度しか溜まんねえじゃんか!!


かすみ:はーーー、うるさ。ないわ、まじでない。普通さあ、女の子がわがまま言ったら嬉しいでしょ、なんなの?だから今年のバレンタインだって私にしか貰えないんだよ?


空:は?!か、かかか母さんから貰ったし!!


かすみ:あーはいはい。空ってほんとに可哀想だよね


かすみ:(哀れみの目)


空:はい、はいはい。いやじゃあ逆に聞きますけど、どーーーーやったら彼女出来るんすか。唯一おなごと交流できる部活は俺らクソ弱かったからすぐ引退しちゃったじゃん


かすみ:じゃあ部活以外で作ればいいじゃん。バイト先とか


空:今から???受験勉強でガンガン休むのに?


かすみ:受験がネックならじゃあもうそれを逆手にとればいいじゃん。


空:は??どういうこと?


かすみ:いやだから、受験がネックならそれを利用しようっていう逆転の発想だよ。あ、あれだよ、履歴書に彼女募集中、原田空。って書こう


空:あー、はいはい、これあれね、いつものあのおもちゃにされてるやつね。うん


かすみ:まあ元気だせって


空:お前のせいででねえよ!.......ほらよ、肉まん。


かすみ:んーありがと♡空ってさーほんと私には甘いよね~

小学生の頃さ、覚えてる?私が転校してきたばかりで馴染めなくていじめられててさ?それでその日に必要なものとか大事なもの隠されたりする度に自分のを私に貸してくれたよね。そんでその度に空が怒られてさ。


空:あはは、あったなー、そんなことも


かすみ:流石に悪いなーって思ったらなんか泣けてきてさ、泣きながら私もこう言ったわけよ

「私に関わるといい事ないよ、私は大丈夫だから心配しなくていいよ」って。

そしたら空がね

お前が物をなくす度に俺が貸してやるし、お前が悲しい想いをしたらすぐにかけつけてやる。そんで、お前が一人ぼっちにならないようにずっとそばにいてやる、だから泣くな。って


空:..............。


かすみ:かっこよかったなー、あの時の空。

あ、でも今思うとプロポーズだよね、あれ。私も私で「よろしくお願いします」とかいってたし笑

でも、あの時はこの人と結婚して幸せになるんだーって本気で思ったんだー。

他の女の子にもそういう風に優しくできれば彼女も出来るかもしれないのにねぇ~?


空:.......だろ。


かすみ:え?


空:....その約束があるからだろ、俺が彼女作んないの。


かすみ:....え、なにどしたの急に怖い顔してさー、あはは、ほら笑って空ちゃん~


空:だからその…俺と付き合ってよ。


かすみ:え?


空:だから、俺と付き合って、って。


かすみ:えっ.....。.....あっはははなーにもう~。あ、わかった、さっきからかったの怒ってるんでしょ。幼馴染なんだもんそれくらいわかるよ。


空:.......。だ、だよなあ~!全部バレてたわーはははっ、さっすが幼馴染。かすみさんにはほんとかなわないっすわ〜


かすみ:まったくさあ~、そういうのはほんとに好きな人に言いなさいよ


空:..............。


かすみ:……さ、もう結構遅くなっちゃったし帰ろうよ、ね?


空:そーだな


かすみ:んん?あっねえ空、あの人なんか困ってない?ほらあそこ


空:え?あーどうしたんだろ、迷ってんのかな


かすみ:行って話聞いてみよ、ほら行くよ空


空:ちょ、おい待てよかすみ.......はあ...


かすみ:お兄さん、どうかしたんですか?


慎司:あ、ああ良かった。道に迷ってしまって、ここに行きたいんですけど.......


かすみ:(のぞき込む)ふむふむ....なるほど、空、頼んだ!


空:いや、結局俺かよ。ちょっと失礼します

あー、ここあれだ、新しく出来た高級そうなマンション。こんな田舎に出来るもんだからちょっと浮いてるんだよなー

えと、ここからちょっと歩きますね

あそこの角を曲がると駄菓子屋に着くので、右に曲がってもらうと商店街に入るんですね、そこを抜けると大通りに出るので、そこの信号を2個くらい行って右に行けばあります.......はずです

俺もちょっと自信あるわけじゃないのでまた迷ったら商店街の人にでも聞いてみてください


慎司:おお、ご丁寧にありがとうございます。あ、良かったらこれ、僕の名刺です。綱川慎司(つなかわ しんじ)と申します。


空:いえ、お礼ならこのお人好しに言ってやってください


かすみ:ちょっと待って空、名刺見てほら、この人めっちゃ有名なIT企業のひとだ、強い人だ


空:うわほんとだ.......


慎司:いや、いや僕はそんな凄くないですよ。親父が凄いだけです。今日も親父の代わりに子会社の視察に来てて.......


空:うわほんとに落ちてきたよ、イケメンイケボで高身長高収入のIT企業の社長の息子


かすみ:ね、びっくりだわー


慎司:??どうしました??


空:あぁいや、こっちの話です。


慎司:そうですか、あ、もしよろしかったらお礼もしたいので、えーっと、2日後の日曜日とか駅前のカフェでお茶しませんか?


空:わー、さらっと誘う。これがイケメンか。


かすみ:あー、っと…どうしよう空


空:え?あぁ......おれはいいから2人でいってこいよ。


かすみ:えっ


空:せっかくのイケメンイケボで高身長高収入のIT企業の社長の息子だろ?悪い人じゃなさそうだし、良かったじゃん?


かすみ:……あっそう、空は私が今日初めてあった人とカフェに行っても気にしないんだね、ふぅん。


空:いや、なに怒ってるんだよ


かすみ:別に、怒ってないし。いいよじゃあ二人で行ってくるから。じゃあ慎司さん、日曜日朝10時に駅に集合でよろしくお願いします。

じゃあね、空。またあした。


空:お、おう。


慎司:.......えっと....良かったの?大丈夫?彼女


空:いえ、別にあいつは俺の彼女じゃないんで

日曜日はあいつのこと、よろしくお願いします


慎司:うん、分かった。あ、君にもお礼がしたいから良かったらこれ、ぼくの名刺.......


空:(遮って)いえお構いなく。気持ちだけで充分ですよ。ありがとうございます、では俺もこの辺で、失礼します。


場転(学校)

SE:チャイム音


空:ふーーやっと授業終わったー


かすみ:ねえなんで今日私より早くでたの?いつも一緒に行くんだから連絡くらいしてよ


空:わり、なんかなんとなく1人で学校行きたくてさー、すまんすまん


かすみ:ほんと気分屋なんだからさあ…そんなんじゃモテないよ


空:うるせーなー。で?どうだったんだよ


かすみ:え、何が


空:いや何がじゃなくてさー、しん…あの人とカフェ行ったんだろ


かすみ:あー、うん。なんか夏祭り一緒に行かないかーって


空:おー、やるなあ、さすができる男ってかんじ?


かすみ:あの、いちばんおっきい祭りあんじゃん、あの日


空:あ、その日は……(言いかけてやめる)いや。で?どうすんの??


かすみ:断ろうと思ってるけど……空はどう思うの?


空:え、なんで。いいじゃん、せっかくのチャンスなんだしさー、行ってこいよ


かすみ:……ねえ本気で言ってんの


空:いや本気も何も、お前に彼氏ができるかもしれないなんてめでてーじゃんか。それに、別に俺はお前の彼氏でもなんでもないんだし、かすみもようやく俺離れをする時がきたかあ〜って感じ?


かすみ:……あっそ、空にとって私はそんなんなんだ!よくわかったよ、もういいよ!りんご飴食べるのも金魚すくいするのも射的するのもわたあめ食べるのも、空とじゃなくて全部慎司さんとするから!!空は何にもわかってないよ。何もわかってない!!


クラスメイト:っと……おい空どしたんだよ、かすみちゃん、凄い勢いで出てったぞ。また痴話喧嘩か~?


空:.......別に。そんなんじゃねえよ


クラスメイト:またまたーツンツンしちゃってさ~

あ、わかった。来週の夏祭りの事で喧嘩だな~??お前ら毎年ふたりで行ってるもんな~、毎年これが食べたい、あれがやりたいだとかで喧嘩してるもんな。どうせまたかすみちゃんと行くんだろ?もーそれまでに機嫌直しとけよ~、これで付き合ってないって言うんだから不思議だぜほんと。


空:そーだな


クラスメイト:ってかあの話、かすみちゃんにしたのか??流石に言わないと怒るだろ


空:いや、まだ言えてない


クラスメイト:.......はあ。まったく、お互い素直じゃないんだからさ~、まあ頑張れよ。一緒に祭いけるの最後になるかもしれないんだし。


空:あ、そうだ亮太、一個頼まれ事してくんない?


クラスメイト:ん?なんだよ


空:これ、全部済んだらあいつに渡しといて


クラスメイト:ん?てがみ?なになに、もしかしてラブレt


空:そんなんじゃねーよ、とにかく、頼んだからな


クラスメイト:自分でわたせばいいのに。まあいいや、わかった。よし、じゃあ俺帰るわ。あ、お前も後悔したくないならちゃんと素直になるんだぞ、じゃーな


空:おー、さんきゅ..............はぁ、俺だって分かってるよ、それくらい。


〜Bパート〜


場転(SE:祭り会場)


(2人アドリブ)

チョコバナナ買ったり金魚すくいやったり


慎司:今日は僕なんかとありがとうございます。その浴衣、とっても似合ってますよ。はい、りんご飴。


かすみ:あ、ありがとうございます、でもいいんですか?それこそ私なんかと.......


慎司:.....かすみさんがいいんですよ、僕の周りの人間の優しさはみんな金目当て、見返りを求めてまさに玉の輿を狙おうとしている人が大半でね、そういうのにちょっと疲れちゃってこの街に来たんです。この前かすみさんが声をかけてくれた時、とっても嬉しかったです。社長の息子としてではなく、1人の人間に対して優しい声をかけてくれて。


かすみ:.......ふふ、ありがとうございます。でも私より、空の方が役立ってましたけど笑


慎司:ふふ、そうかもですね笑でも二人が助けてくれたこと、ほかの人からすれば大きいことではないかもしれないですけどほんとに嬉しかったです。

それで、空さんのことなんですけど、ほんとに今日ここにいるのが僕で良かったんですか?

そりゃもちろん僕は嬉しいですけど、きっと空くんはかすみさんのこと.......


かすみ:いいんです、あんなやつ。きっと私の事もどうでもいいと思っt


クラスメイト:かすみちゃーーーん!.......はぁ、はぁ、はぁ、やっと見つけた.......えと、その人は?見たことない人だけど.......


かすみ:あ、ああ、この人は慎司さん。この前知り合ったの



クラスメイト:やっぱり、本当は今年も空と来てるんだと思ってたけどやっぱりあいつおかしかったから.......そういうことか。やっぱり言ってなかったんだ。


かすみ:..........え?なに、どういうこと


クラスメイト:落ち着いて聞いてね、あいつ、今日この街から引っ越すんだよ


かすみ:は??なにどういうことなの?ちゃんと説明して


クラスメイト:あいつの親の転勤の都合で遠くに引越しするんだよ。で、なんか手紙預かってて、あいつは恥ずかしいからって言って俺がいなくなったら渡してくれって言ってたんだけど、なんかどうもしっくりこなくてさ......ほらこれ。本当は2ヶ月くらい前から決まってたらしいんだけど…。なんか、俺には幼馴染って存在がどんなのかはわかんないけど、大切だったからこそ、最後まで言えなかったんだろうな。


かすみ:(手紙を読む).......っ、何それ、馬鹿じゃないの.......


SE:電車のドアが開く音


空の父:じゃあ、父さんたちは先に行ってるからな。この街にやり残したことがあるならちゃんとお別れを告げてくるんだぞ。もうすぐで終電だから気をつけてな


空:ん、わかった。わがままきいてくれてありがと父さんたちも気をつけて。じゃあ、また後で

空(N):原田空は今日、生まれてから今まで過ごしてきたこの街と別れを告げる。

夏の夜、人もまばらになってきた駅のホームで1人、来るはずのない幼馴染を待っている。

終電まで、あと30分を切った。


クラスメイト:行きなよ、まだきっと間に合うから


かすみ:え.......?でも(慎司を見る)


慎司:あ・・僕の事は気にしなくていいよ、自分が後悔をしない選択をしな?


かすみ:.......っ、ごめんなさい、慎司さん!(走り出す)


クラスメイト:.......全速力で行っちゃいましたね、なんか、すみません。俺のせいで、せっかくいい感じだったかもしれないのに


慎司:.......いえ、いいんです。確かに彼女は魅力的ですけど、その輝きを引き出すのは僕ではなさそうですから。それに、若いのですから自分の好きなことを好きなだけやればいいんです。きっとそれが、若さの特権ですから。


クラスメイト:.......なんか、大人ってかっけーっす。


空(N):稲草かすみ様へ、お元気ですか.......ってこんな硬っ苦しい挨拶は置いといて、まずはいきなり黙っていなくなってごめん。怒ってる.......よな、絶対。初めてかすみと会ったのは、かすみが転校してきた年だから、小学3年生の時だっけ、かすみが俺のあのキザなプロポーズ覚えてくれてたの嬉しかった。

かすみの、お人好しで優しいところも、テストの点数はいいくせに意外とおっちょこちょいなところも、不器用なところも意地っ張りなところも。照れた横顔も、俺にだけ見せてくれるいたずらな笑顔も、君の、まっすぐな優しさも。ずっと照れ臭くて目の前ではっきり言えなかったこと、薄々は気づいてたかもしれないけど、手紙に乗せて届けます。

(SE:電車通過音、フェードイン、フェードアウト))いいところも、悪いところも、全部ひっくるめて、俺、原田空は稲草かすみのことがーー。



場転

かすみが走ってる


かすみ:はぁっ…はぁっ…はぁっ…空のばかっ…急にっ……いなくなるなんてっ…絶対許さないんだからっ…はぁっ…はぁっ…あんな手紙まで……直接…言いなさいよばかっ…あっ(こける)

ぐっ……ぐすっ……遅いよ、ばかあ……

絶対…もう間に合わない


SE:車のクラクション


かすみ:あ……(傍に行こうとする)


慎司:かすみちゃん、乗って!


かすみ:え……?なんで?どうして??


慎司:ほらはやく!!気持ち、伝えるんだろ?


かすみ:う、うん…!ありがとうございます!!


SE:エンジン音


かすみ(N)私は、どうしようもなく馬鹿だ。

きっと本当は気づいてた事にずっと気づかないふりをしていた。

そう、大好きな人からのいちばん聞きたかった言葉に対して、聞こえないふりをしたんだ。


慎司:まずいな…だいぶ駅の近くまでは来れたけど車は迂回しないと通れない…終電までは……あと10分か…走ってギリギリ間に合うかどうk


かすみ:走ります。ここまで送ってくれて、本当にありがとうございます。慎司さんと知り合えてよかった。


慎司:うん、いっておいで。かすみちゃんなら大丈夫。ちゃんと全部つたえてきな。

……はぁ。ほんと、何やってるんだか。

頑張ってね、かすみちゃん。


かすみ:はぁっ…はぁっ…はぁっ…痛っ……さっきの…こんな時に…動け足…!

駅まであと少しだ、がんばれ私。大丈夫…!!

はぁっはぁっはぁっはぁっ…

!!空!!どこ?!空!!


SE:電車のベル(かすみは走りながら)


空:……行くか。


かすみ:……!いた!!!スゥゥ…空ーーーー!!!!


空:…!かすみ…!


かすみ:はぁっ…はぁっ…痛っ…!

(N)足の痛みがなんだ。空が今まで私にずっとぶつけていてくれてた優しさや、愛情に今、目を背けずに叫ぶ。

ずっと伝えたかった、伝えなきゃいけなかった私のーー。


かすみ:空!!ずっと、ずっと私が臆病で空の気持ちに応えらんなくてごめん!!でももう迷わないから!!今度は私が会いに行くから!!空がもう1人で悩まないように、ひとりぼっちにならないように私がいるから…!!!だから、だから私も、私も空のことがーー。

(SE:電車の警笛)


かすみ(N):私の想い、夏の空に響け。




お粗末様でした!

よかったら感想等書いていただけると作者としてはとても嬉しいです



かすみイメージソング

→/Silent Siren

空 イメージソング

鱗/秦基博

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