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第16話/不可抗力です

 

「喰らいなッッ‼︎ ダブルブレイズリボルバァァァァァァ‼︎」


 灰君は、謎の雄叫びを上げ、両手から炎を出しながら怪物達の群れに飛びかかった。

 炎を吹き出す反動で飛び回り、メチャクチャに暴れている。


 恐ろしや〜。


 あれじゃどっちが怪物だか分かったもんじゃないな……。

 僕が灰君の戦い方に畏敬の念を抱いていると、桃瀬さんが僕の肩を二、三回小突いた。


「うん? どうしたの?」

「さっき言った“力”って、何?」

「その事か。まだ説明してなかったもんね。実は……ッ!」

 僕は、背筋が凍った。


 灰君の猛攻に下手に手が出せずオロオロしていた数人の幽霊達が、僕等に気付き一気に走り寄ってきたのだ。


「どしたの? そんなに怯えた顔し……ヤバい、こっち来るじゃん!」

 桃瀬さんが咄嗟に僕の前に出て盾となった。守るどころか守られてる。そんなに僕って頼りないかな……。


「下がって、桃瀬さん」

 僕は桃瀬さんの肩を掴み、やんわりと僕の前から引き離した。

「でも、みどり君……」


「そんな不安そうな目で見ないでよ。これでも僕、魔法使いなんだから」


「それって……どういう」

「ゆっくり説明してる暇はないみたいだ! 下がって!」


 もう幽霊達は僕等の2、3メートル手前まで迫っていた。


 僕は幽霊を見据えたままブレザーのポケットをまさぐり、風の魔法石を取り出した。

 そして握りしめ、拳を左胸の前に添える。


 精神がリラックスし、身体中を暖かい風が包み込んだ。




 受けてみろっ!1日4時間のイメージトレーニングと魔法系アニメの研究の成果!


 ふき……ガストブローだ!


「てやっ!」


 目の前に緑色の魔法陣が現れ、その中心から一陣の突風が吹いた。

 土煙が上がり、幽霊達は数歩よろめいた。


 威力が弱い。まだまだ改善の余地がありそうだ。


「きゃああっ‼︎」


「どうしたの桃瀬さん⁉︎」


 僕は急に悲鳴を上げた桃瀬さんに視線を向け、1秒後にそれを全力で後悔する。


 どうやら僕の起こした突風は土煙だけでなく、桃瀬さんのスカートまで巻き上げてしまったみたいだ。

 視界に僅かに捉えた純白の意味は考えないようにしておこう。


 恐る恐る桃瀬さんを見ると、両目に涙を浮かべ、恥ずかしさに顔を真っ赤に染め上げて僕の方を睨んでいた。


「みどり君のえっち‼︎ 最低‼︎ 最低最低サイッテー‼︎ もう知らない‼︎ ……あっ! 灰も! 何見てんの‼︎」


 灰君も見てしまったのか。


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