表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/139

第7話/可愛い顔した悪魔

 

「灰……家でなんかあったの?」


 ふぎゃ、何でそれを……。

 確かに今朝はなんかあったが、桃瀬には言いたくない。


 きっと、姉貴の100倍バカにされる。


「と、特にないけど。何で?」

「目……涙拭いた跡があるよ」


 うう、何でそんな細かい所まで気付くんだよ……。

 スゲーな、女って。


「何でもないって。多分欠伸した時の涙だよ」

「……ホントに?」

「ああ本当」

「ホントに大丈夫なの? 1人で何か抱え込んでない? 私で良ければ何でも相談に乗るよ?」



 凄い心配そうだ。


 本気で心配してくれてありがたいやら心苦しいやら。


 でも嬉しい。何かあったら相談してやるよ。



「大丈夫だって」

「ホントに?」

「本当に」

「ホントのホントに?」

「ああ本当の本当に」


 ぱっと桃瀬の顔が明るくなった。


「大丈夫なんだね! じゃ、英語のワーク取り行くの手伝って!」


 ああ……そうだった、桃瀬はこんな奴だった。




 * * *




 1時間目 数学ⅰ


 分かんないィィィィィィ


 ダリィィィィィィィィィ


 俺は文系脳なんだよぅ……。


 ジジイとお話でもしてやるか。

『やっほージジイ、生きてる?』

『う、ああ灰か……』

 朝とは打って変わって弱々しく、元気のないジジイ。

 別人のような急変ぶりに流石の俺も心配になってくる。


『どうしたジジイ、元気無いな』

『ああ……久し振りに力を使い過ぎたみたいだ。ゲホゲホッ。これじゃ当分実体化も会話も出来ないな……ありがとよ、心配してくれて』


 そうだった。


 ジジイはもはや魂だけの身。俺からすれば当たり前の会話だってジジイにとっては大きな負担。そんな事も考えられずにただ自分の都合だけを考えていた。


『無理して話してくれてたんだ。……ごめん』

『いや、別に会話自体は大した力は使わないんじゃが。やっぱりアレじゃな。電車の中でお前にかけた神経魔法じゃな。アレで力を使い果たしたんじゃろう』

『……心配して損した。さっさとくたばれクソジジイ』




 ……とまぁくそ面白くもない午前が終わり、昼休みの時間になる。




 気まぐれな母は弁当を作る日と作らない日があり、今日は後者だ。


 食堂で焼きそばパンでも買って食べるか。

 面倒くさいが意を決して食堂に行こうと立ち上がろうとすると、聞き慣れた声がした。

「灰君、ひとり? 一緒に昼食べよ」


 疾風宮だ。


「俺は食堂行くけど、それでも良いなら」

「いーよ」


 俺は財布を持ち、疾風宮は弁当箱を持ち、俺達は教室を後にした。

感想、評価などくれると物凄い励みになります。


どんな内容でも大歓喜しますので、是非とも。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ